そこでホントにハトを飼うんじゃなくって、
設備配管などを屋上に出すための出っ張りのことを
ハト小屋と称する。
屋上に設ける設備基礎と同様に、
防水層立ち上げの意味で、少し高さを有するのだけれど
積雪地域においては、その積雪を避けるという意味合いも
出てくる。
手前の基礎に、機械を乗っけるのだ。
向こう側の四角い開口部から
配管を通してくるのだ。
周囲に積もった雪によって
埋まりかけているけれど。
雨なら、降って後しばらくすれば
排出されて無くなってしまう。
でも雪は、
そこが寒冷地であれば
しばらくの間はそこに留まっている。
少し時間が経つと
締まってきて重く、固く、なっていく。
サラッサラの雪だったものが
単なる岩石と化していく。
積雪寒冷地に於いては、
そんなことにも
気を遣いたいものなのである。
「水」という物質は、寒冷地の冬期において
「ただの岩石」である、ということなのだ。
それに耐えうるハト小屋。
そうでありたい。
(「雪が積もる地域のハト小屋は」おわり)