2019年08月04日

地獄谷は全国各地にあるが

『地獄谷』と呼ばれるところは、全国各地にあって。

北海道登別市にも、その名の土地があって。


博物館や資料館といった、
人の手による事物の展示は面白いものだ。

それとは別に、
自然の織りなす情景というものもまた
感慨深いものであったりする。



特に、火山地形には、
動きを感じられるという特性があると思う。

とにかく、ワタクシは火山地形も好きなのである。



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石積みから、管が生えていて
「地熱注意」と表示がある。

水抜き用のパイプから、
熱水でも出てくるのであろうか。



模型が置いてあった。

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これを見れば全体像がわかる……かな?



至るところに噴気孔があって
湯気が立ち上っている。

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その場所によって岩肌の色が異なっていて
成分やら何やらの違いが出ているのであろう。


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この「地獄谷」を囲むように
遊歩道が作られており、
「地獄のパノラマ(?)」を見て歩くことができる。


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ところどころに
「○○地獄」と彫り込まれた石が立てられている。

いろいろ名前を付けたようだ。

が、徐々に地形も変わっていくようで、
正直良くわからない。


誰かが、あれをあそこに置きに行ったのであろう。

もちろん、観光客は遊歩道外に出ることは禁止されている。



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向こうに見えるのは、
登別温泉街のホテルの一つだ。

第一滝本館

「だいいちたきほんかん」
ではなくて
「だいいちたきもとかん」なんだそうだ。



この地獄谷の景色を展望できる
絶景の浴室が備えられているという。

……ということは、地獄谷を歩く観光客からも
丸見えのはずなのだが、まあそこは温泉地のお約束なのだろう。

まあ、双眼鏡を構えて覗く輩も多くはあるまいし、
それにたぶん、見えるのは男性浴室のはずだ。



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木材で組まれた遊歩道は、谷の縁に沿うようにつくられている。

比較的地熱が低く、植物が生えるあたりギリギリを狙っているようにも見える。


古い遊歩道跡も各所に残っているのが見えるので
火山活動の状況に合わせて随時作り替えられているのであろう。

実際、この遊歩道は随分新しく見えた。

まだ1年も経っていない、いや、つくりたて、という感じだった。
まだ「木の匂い」が漂うくらい。



岩石とか鉱物とか詳しかったら、
なお面白かろう。

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谷の中央部を、
小川が流れている。

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湯の川になっている。

噴気孔とともに、
湯が湧き出している孔も随所に見られる。



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あの川自体が、
そのまま源泉となりそうだ。


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そこここに、「立入禁止」の看板。

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てことは、立ち入る輩が時々いるんだろう。


あの看板を付けた人は、
関係者だからいいのだ。



植物の分布で、
地熱の様子がわかりそう。

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風雨による斜面崩壊や侵食も
進んでいるのであろう。

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一部、谷の中央部に降りていける部分がつくられていて

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降りていった先に
湯溜まりがある。


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あるのだが。

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こういうところがあると、
硬貨を投げ入れる人が
一定数いるようで。



4ヶ国語で注意書きがあるものの。



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しっかり投入されているのである。



そして、ここは硫黄泉。

各種金属でつくられた硬貨たちは
激しく腐食していくのであった。

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夜でも歩けるように
遊歩道には照明器具が取り付けられているのだが。

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当然のことながら
金属部分はボロボロになる。



だから、時々付け替えられるのであろう。



火山地形。

地球の大規模活動のうち
ごく一部が露呈しているものに過ぎないけれど、
人間のスケールからするとやっぱり大きくって
それを目にすると圧倒されるのだ。


土木構造物を見ると
「建築の設備って、なんて小さくて細かいんだろう」と思うのだけれど
地球の構造物を見ると
「人間の涙ぐましい努力も、地球規模で見るととっても矮小だ」と
感じざるを得ない。

それもこれも含めて、
楽しい火山地形なのだ。
(「地獄谷は全国各地にあるが」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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