「せつび」にも興味は惹かれたのであるが
何せ展示物に圧倒され過ぎて
力尽きかけていたことは否めない。
それでも、ある程度記録していたものを
ご紹介してみたい。
科博の日本館(右)と地球館(左)と、
国立西洋美術館(正面)に囲まれた空地。
中央に建っているのは、
エレベーターの昇降路である。
その屋根の上にも、
何らかのマシンが載っている。
その更に脇には、
換気塔。
地下部分の換気の用であろう。
どっちが給気で、どっちが排気なのか、
見てもわからない。
どっちも給気かもしれないし
両方とも排気かもしれないし。
とにかく、地階に居室があれば
かならず地上からの給排気ルートが
どこかにあるのだ。
地球館の外壁。
ところどころに、大きなガラリがついている。
これだけの気積の建物だ。
ガラリ面積はこんなもので足りるわけがないから、
他の面や屋上などにも
別のガラリがたくさんあるに違いない。
地球館には、天井仕上材を貼っていない部分が多い。
だから、「せつび」も見放題である。
たとえば、エスカレーターホール。
ペリメーター部分の線状吹出口や
その接続ボックス、ダクトがよく見える。
照明器具は、電動昇降装置付であるようだ。
エレベーター前の天井。
ファンコイルユニットとおぼしき機器と、
各ダクトのつながりがよく見える。
ケーブルのたぐいも、こっそり見える。
(見えるのは電線管だけど)
大きな吸込口と、そのボックス、接続ダクト。
吹き抜け空間は竪穴区画だから、
右側の壁を貫通するだくとには
当然のことながら防火ダンパー(FD)が
取り付けられている。
吊り用の鋼棒と、それを受けるアングルなど
ダクト類を吊るための苦心の跡が
わかるだろうか?
通路上部に並べられた
カセット形(2方向吹出し)のファンコイル。
機器と、ダクトと、照明器具と、配管と。
天井仕上げを貼らないと見えてしまうので
その配置にも気を使うはずだ。
保温外装も、きれいに仕上げてある。
角アネモは、建築で組んだグリッドの中央に位置させないと
アンバランスに見えてしまうから、
しっかり収めてある。
恐竜たちの骨格も見どころだけれど
その空間を彩るダクトたち、照明器具たちだって
見逃してはならないのだ。
なぜか、手すりからシカ(ウシの仲間?)の前半身が
生えだしているが。
ノズルの位置を、
下向きとナナメ向きと
2方向にセットしてあるのが面白い。
スプリンクラは、
もちろん、くまなく張り巡らされている。
光量が少ないため、
画像がイマイチで申し訳ない。
だいぶ年季の入ったコンデジでは
これが限界なのだ。
ダクトと、スプリンクラ。
いつだって、悩ましい収まりなのだ。
ノーベルさんの頭の上の、
冷温水管(たぶん)とダクト、照明器具、ケーブルラック。
地球館は、
屋上にも上がることが出来る。
当然、この規模の建物の屋上だから
たくさんの機器たちが分布している。
発電機と、そのための燃料タンクだな。
煙突はまた、別のモノ。
アンテナ類も遠慮なくついている。
一応、一般人が入り込まないように
柵が設けてある。
煙突がいくつもある。
燃焼機器が、いくつもあるんだろう。
塔屋のルーフドレンは
遠慮なく露出だ。
なにかの、排気ダクト。
吸い込み側の
凹んで雨水が溜まっている部分は
何だろう?
右の扉は
エレベーター機械室への入り口。
盤やら、室外機やら。
木製の柵で、
なんとなく目隠し。
あちこちに、
機械、機械、機械。
ガスヒートポンプエアコンを採用しているようだ。
ブランド名がPanasonicだから、
比較的新しめであろう。
古いのだったら、三洋電機となっているはずだ。
なにかの水槽もある。でかいファンも。
日本館の屋上部分も、
ちょこっと見える。
あいつらは、冷却塔かな。
あとからあとから追加したような配管たちが
いろんなことを物語っているんだろう。
そのヒアリングをしようと思うと、
いろんな経緯を調べなくてはなるまいが。
こっちの面、ガラス越しなんです。
ベンチが並んでいるんだけれど。
他のお客さんがいるから、
そっちは撮らない。
あれも、日本館の室外機たち。
隣接する学士院の建物脇にも、室外機。
こういう置き方をする場合、
地上部で支持を取る配管と、
建物側で支持を取る配管との間で
少々のズレがあっても良いようにしておく。
地震の際には、互いに違う揺れ方をするので
ガチガチに固まっている接続方法だと
配管自体が破断してしまうから。
地球館、中身を見るのが忙しくって
「せつび」の観察は散漫であった。
まあ、そういうことがあっても良かろう。
とにかく、
何を見ても楽しい「科博」なのだ!
(「国立科学博物館地球館のせつび」おわり)