少し前にご紹介した。
地球館にも、触れておこう。
「地球館」には、
たくさんの、そう、非常にたくさんの、
標本やら模型やら解説やら模式図やら……。
もう、てんこ盛りである。
現存している生物たちの、
そして、かつて存在していたけれど
すでに絶滅してしまった生物たちの
多種多様な剥製やら標本やら復元模型やら。
陸のもの、海のもの、さまざまに。
骨格標本もある。
模型もあるけれど、
「実物標本」もかなりある。
「実物」であるところが
非常に興味をそそる。
こんなん、おったんや!
下顎の、角みないのは、
いったい何?
もちろん、化石の類の中には
全身骨格が出土しておらず、
いろいろな知見を元に
想像で補完しているものもある。
そのあたりも、わかるような展示なのである。
でっかい、馬らしい。
すごく、でっかい。
体重、何トンあったんだ?
かつて繁栄していたという
巨大爬虫類のたぐいも
たくさん収蔵されている。
骨だけであっても、
その迫力たるや。
半身揚げならぬ、
半身出土も。
死体が半分埋まった状態で
半分が風化してしまっていて、
もう半分が岩石の中に埋没され
保存されていたのだそうだ。
繰り返すが、
「実物」ってのが
驚異的なのだ。
特別展で、恐竜展などが時々開催されているのだが
(まさに今、絶賛公開中である)
常設展において展示されているものも
相当に見応えのあるものばかりだ。
間近に見られるものはレプリカが多い。
実物は、ガラス(アクリル?)越しのものが多いから
安っちいカメラだと
きれいには写らない。
まあでも構わない。
とにかく、この目で見られるのだから。
撮影する写真は、記憶の補完物だ。
いろんな角度から眺められるのも良い。
ああ、なんて、魅惑的。
よくイラストに描かれている彼らの姿は
想像図でしかない。
実際の皮膚の質感、羽毛の有無、色などについては
いろんな推測はできるけれど、決定打はない。
だから、あの手の想像図は、
「こう考える人もいるよ」
「こうだったという説を支持する人が多いよ」
くらいに考えておけばよかろう。
骨どうしのつながり方も、
ひょっとしたら間違っている部分があるのかもしれない。
(きっと、日々そういったことを研究している人たちがいて、
研究の進展とともに少しずつ修正されていくんだろう)
あああ。
化石類だけで、ものすごい興奮してしまった。
だがしかし。
放散虫とか珪藻の類とかの
拡大顕微鏡写真とか、
なんという芸術品か!
この脇に、
ひたすらマリンスノーが積もっていく画像が映されていたり。
とてもとても、紹介し尽くせない。
自然の事物のみではない。
人類の営みもまた、
展示品の一部なのだ。
マンモスの骨で作られた住宅。
「象牙の家」みたいなもんだ。
もっと時代が下った品々も、多数。
こんなメカメカしいものたちの展示もある。
ジェットエンジンだ。
発電機とか。
ちょっと、「せつび」的になってきた!
さてこれ、何でしょう!
日本で最初に稼働した電子計算機、とのこと。
ようは、昔々のコンピュータだ。
ICも無い時代。
真空管式なのだ。
クロック数30kHzって……。
すげえ。
これも、電子計算機。
電卓の元祖みたいなやつ?
はやぶさミッションの展示もあった。
イトカワから持ってきた微粒子も
ここに置かれているようだ。
顕微鏡映像を見られる。
何年か後には、
はやぶさ2の展示も加わるのだろう。
ああ、無事に還ってきてほしいものだ!
ノーベル賞受賞者コーナーなんかも、
なかなかスゴイのだ。
物理化学に関するコーナーもあって、
個人的には、電子軌道の立体模型が
いたく気に入ったのである。
s軌道、p軌道、d軌道って、
平面の解説図でよく見るやつだ。
もひとつ好きなのは、
これ。
ボケェっと、
ずっと眺めていられる気がする
霧箱である。
自然放射線が
どれだけ大量に降り注いでいるか
可視化されていて楽しいのだ。
(だからと言って、「原発すばらしい、大賛成!」ではないのだが)
とにかく。
地下3階・地上3階にわたって繰り広げられる
超絶ワンダーランド。
それが、科博なのである。
地下1階・地上3階の展示を擁する日本館と合わせて
入館料は一般・大学生が620円、
小中高校生は、なんと無料。
お得過ぎるっ!
(ただし特別展は別料金)
音声ガイドの「かはくナビ」レンタルは、310円。
時間がたっぷり取れるようなら、
利用しても良いのでは。
ふう。
とにかく、行くたびに圧倒され、
楽しくて時間を忘れ、
おっと大変、交通のスケジュールが……となる科博なのであった。
願わくは、2泊3日で合宿したいくらいだ!
(「国立科学博物館地球館には圧倒される」おわり)