1958年である。
東京タワーが、完成した。
終戦後13年、
まだまだモノが無い時代。
今のような重機も、コンピュータも、工具も無い時代。
材料も、工法も、発達していなかった時代。
完成後、60年を経過し、
電波塔としての役割の多くは他に譲ったけれども
観光地の一つとして
未だ健在なのである。
まだ高力ボルトが使われない時代。
あれを、リベット止めで組み上げてあるのだ。
以前、東京タワー建設の記録映画を見た。
竹中工務店が施工した。
今では考えられない、
危険に満ちた現場。
東日本大震災で頂部が少々傾いたりしたようであるが
それらも修復されている。
幾度となく塗装され、
改装され、
耐震化され、
現在に至っている。
当然のことながら、
設備系はほとんどが入れ替わっているはずだ。
気にして観察すると、
いろんな「せつび」が見えてくるはずだ。
良く見る施設であっても
「せつび」についてよく観察してみると
また新しい発見があるに違いないのである。
(「昭和33年に、よく造ったものだ」おわり)