「日本三大がっかり」とかいう人もいるのだが。
過去の建築物が、現代建築とともに建っているのは
そんなに興醒めだろうか?
ワタクシは、そうも思わないのだけれど。
これは重要文化財であるから
一般の建築物に設けられるような消火設備を設けるのには難があるのだろう。
屋外に「放水銃」が設けられている。
現在はドーム球場や文化財の消火設備として一般的に見られるのであるが
そもそもは東京ドーム建設にあたり、世界で初めて開発したシステムなのだという。
消防法で想定されていなかったような建物を建てようとすると
こんな苦労を積み重ねていかねばならないのである。
地震、雷、火事 に対する備えは
我が国の建築物である以上、必須なのであるから。
(「オヤジ」も、バリアフリーという観点から言えば同様かな)
今では、いろんな文化財の脇に
放水銃のボックスを見つけることができるのだ。
古い建築物は、それそのものとして興味深いものである。
そして、それを現代の諸要請に応えるべく
どのように対処しているかということに目を留めていくと
また違った面で興味をそそるのである。
消火であったり、
耐震であったり、
バリアフリーであったり、
冷暖房換気や照明であったり。
屋外には、
「時計台」とは直接関係のない展示も
こっそりと据えられている。
着色された、
デザインマンホール蓋。
とにかく、全国津々浦々、
いろんな蓋があるのだからして
これまた興味は尽きないのである。
(「札幌時計台にも放水銃だ」おわり)