水平だとか垂直だとか
架構の正確さはもちろんなのであるが
「せつび」に関わる者としては、
やっぱりスリーブが気になるのである。
鉄骨梁のそこかしこに開けられている
スリーブ。
この部分に、配管やダクトを通すのだ。
梁より下の高さに通そうと思うと、
その分天井を下げる、もしくは階高を上げることになるから
コストがその分多くかかってしまう。
工場で開口のある状態で作ってもらうわけだから
だいぶ前に設備の施工図ができてなければならない。
納まり上必要になったからと言って
あとから孔をあけるわけにはいかないから。
場合によっては、ある程度想定で入れておくことにして
予備のスリーブを要望しておくことも必要である。
工程が厳しくて、設備施工者が乗り込んで来た頃に
すぐ鉄骨製作に入らねばならなかったりすると。
下の階ほど、早く情報が必要になるのだ。
スリーブ部分を拡大すると、こんな感じ。
孔をあけてあるということは、
その部分の鉄骨強度が小さくなってしまうわけだから
補強をかけてある。
少し上の方から見る。
デッキプレートもどんどん敷かれている。
それでも、鉄骨梁スリーブが気になる。
安全帯フックを掛けるための親綱も見える。
胴ベルトだった安全帯も、
今やフルハーネスの時代になった。
事故撲滅は、現場の必須課題だ。
電源コードが結びつけてあるぞ!?
とにかく、
スリーブが気になる。
そういうサガなのである。
(「鉄骨建方だけど、やっぱりスリーブが気になる」おわり)