照明器具、制気口、非常照明、スピーカー、スプリンクラヘッドなどが
整然と並んでいる。
とっても整然としているのだ。
でもそれは、見える部分の話。
この天井内を見てみようか。
とたんに、ごちゃごちゃ感が出てくるのではなかろうか?
ダクトやら配管やらケーブルやら、
なんだか一杯モノが入っているように見えないだろうか。
天井ふところは、
750mmくらいありそうだから、
結構広いはずなのだけれど。
ダウンライトは、本体部分が天井内に突き出しているし、
天井板を支える野縁や野縁受け、吊り材があるし、
あんまり広く感じられないのではないか。
天井内には機器類も納まっているし。
なんか、ケーブルがとってもフリーダム。
鉄骨梁の予備スリーブも
いろんなケーブルの通り道として利用されている。
だいだい色は、配管ネジ部分に塗られた錆止め塗料である。
ねじを切った部分は錆びやすいから、塗装をしなくてはならない。
が、そこにちょっと塗装漏れでもあると
まずそこから錆びていく。
この配管の下端には、
スプリンクラヘッドがついている。
今どきであれば、
こうやって直接配管でつながないで
専用のフレキシブル管で接続する。
そのほうが、位置合わせをしやすい。
天井内にある程度重量のある機器を吊る場合には
ダブルナットにしておく。
ゆるんでしまって、
こんな機器が天井を突き破って落下してきたら大変だから。
普通に部屋を使っている分には
一見すっきりしているような天井であっても
天井内に目を向ければ結構ごちゃごちゃしているのだ。
そこでは、
梁・天井材・吊材などの建築、
機器・ダクト・配管などの設備、
照明器具・各種ケーブルなどの電気、
それぞれの「せめぎ合い」が
繰り広げられているのだ。
(「天井内のせめぎ合い」おわり)