そしてその中には、点検すべきものが収まっている。
とある集合住宅のユニットバスだと
こんな感じに。
水色の被覆の給水管と
赤色の被覆の給湯管と。
それぞれが数系統に分岐するための「ヘッダー」が
点検口からすぐのところに設けられている。
滅多なことでは外れたり漏れたりするわけじゃないけれど
「いつでも見られる」状態にあることは大切だ。
それぞれのヘッダーには、
空気抜きのバルブもついている。
銀色のは、換気用のダクト。
スパイラルダクトじゃなくて
フレキシブルのダクトを使っている。
施工しやすいから……。
灰色のやつは、
上の階の排水管である。
「フネン」と書いてあるように、
塩ビ管を不燃材で被覆した
「耐火二層管」である。
分譲の集合住宅だと、
上の階の排水管が、下の階の天井内に出ることはない。
床から床までの区分所有だから、
他人の所有空間を侵すわけにはいかないのだ。
でも賃貸であれば
持ち主はオーナーなのだから、問題ない。
点検口の中には、
いろいろ詰まっているのである。
無闇矢鱈に開けるもんじゃないけれど、
たとえば新築時の検査の時には
目に見えるところだけ見て満足するんじゃなくって
こういうところもぜひ確認してみてほしい。
改修工事の計画をする際にも
天井の中、壁の中、床の下など
間取り変更に付随して手を付けなくちゃならない「せつび」の
確認が必要だ。
そんなこんなで、
今日も点検口を開ける日々なのである。
「ユニットバスの天井点検口の中には」おわり