そんなに標高が高くない峠がある。
富良野盆地を見渡せる景観を生かして
観覧車が建っている。
冬期間は運休しているのであるが。
そしてなぜかここに
「トリックアート美術館」というものも
建っているのである。
美術館の建物本体の外装自体が
絵画である。
陰影を付けてあるが
完全に平面なのである。
札幌ナンバーや旭川ナンバーの自家用車、レンタカーが
結構停まっている。
決してそんなに広い館内ではないのだが
所狭しと絵画が展示されている。
というか、壁面に直接描かれている。
天井面も、絵画である。
折り上げ天井っぽく見えていたり
枠っぽく見えていたりする部分も
全部「絵」だ。
こういう角度だと、折り上げ天井ではないことがわかるだろうか。
この回廊部分は、どうやら後付のようだ。
壁面の絵画が途中で分断されているし
ノズル型吹出口なんかがついていたりする。
排煙窓も、すぐ上だ。
回廊部分にある絵は、
板に描かれている。
枠のついている板もあるし、
枠は絵であるものもある。
ノズルは大抵、高い位置に使用されるから
なかなか直接覗いてみる機会は無い。
丁度よいから、見てみようではないか。
思いっきり、中まで見えるぞ!
アルミフレキも、
中から見ると結構美しくはないだろうか?
こんな絵も。
モナ・リザっぽいんだけれど。
ブッシュさんで出来ていたりする。
大理石の像に見えるけれども、
これも平面の絵である。
面白いもので、
肉眼で見たほうがそれっぽいものと
ファインダー越しに見たほうがそれっぽくなるものと
いろいろだ。
このエアコンは、3Dである。
絵ではなく、実物。
ちゃんと冷媒管が繋がっているし。
見た目がほぼ一緒のFF式温風暖房機もあるけれど
繋がっているモノが違うから、
設備屋さんでなくても判別できるはず。
高天井の天井画は
たくさんあるようで実は鏡が仕込んである。
照明を消して、いろんな仕掛けを解説入りで見せてくれたりする。
この最後の晩餐(もどき)も、
平面の壁画。
階段っぽく見えても、
踏み面は無い。
横の壁面にも階段が描かれているが……
血塗られたかのような、コンセントを発見。
階段じゃなくて、ただの壁なのだ。
でっかい建具用の車輪とガード、レールも面白かった。
立体感が変わる平面画に見える、立体も。
入口には、
大泉洋さんはじめ、
いろんな有名人のサインが貼ってある。
いろんなパロディもあるから、
美術に詳しい人ならそれなりに、
詳しくない人でも単純に「トリックアート」として
楽しむことができるはず。
新千歳空港から向かうよりも
旭川空港からのほうがずっと近い。
冬道運転には、くれぐれも気をつけて!
(「深山峠のトリックアート美術館」おわり)
【関連する記事】