断熱型枠を使用することもある。
この現場では、
特に軽いやつを使っている。
発泡スチロール製である。
配管を通すための孔(スリーブ)も、
通常通り開けておける。
雪が積もっていると
白い型枠が保護色になってしまう。
四角い黒いやつは
型枠を支えるスペーサー兼補強金物である。
手間がだいぶ省けるはずだ。
こういう構造であるから
人通口を設けるのは厳しそう。
連通管ぐらいが、関の山かな。
それにしても、打設後雪がつもってしまうと
何が何やら……。
固まった基礎の上ならば
ずぶずぶと埋まっていかないから
その上を歩く足跡が多数。
順次、配管もつなげていく。
この建物にはピットが無いので
給水引込管は土間埋設になる。
だから、立上げ部分に水抜栓が設けてある。
広い空間の除雪は
重機で行う。
けれど、小さな空間だと人力でやるしかない。
ふわっふわの雪ならば、どうってことないが
ある程度締まった雪だと、重いのなんの。
人力で土を掘るのと対して変わらなかったりする。
積雪寒冷地では、
昔は工事などできなかった。
だから、皆温暖な地域に出稼ぎに行ったという。
けれど今では、
寒冷地施工に適した材料や工法が発達し
工事も通年施工を前提に発注されるようになっている。
もちろん割高にはなるんだけれど
土地を遊ばせているよりは早く資金回収ができる、
そういう考え方もあろう。
少ない工数で目的のものを造り上げるために
これからもいろんな材料や工法が開発されていくだろう。
その時々の経済状況に大きく依存するとはいえ
少子高齢化・人手不足が言われる現代においては
省力化が一番の課題なのかも知れない。
そういう意味でも、なかなか有効性の高い「断熱型枠」なのであった。
(「軽〜い断熱型枠」おわり)
雪と型枠が一体化して、オブジェのようですね。と、のんきな事言ってると、寒冷地で
厳しい作業をしている方々に怒られちゃうかな。
今、コンクリートの本を読んでるんです。と言っても一般の人向けなので、マンガを読む
ような感じで読んでます。でも、知らない事の方が多い。寒冷地の工事の件も書かれて
いたので、読みながら以前のけろさんのブログを思い出しました。
「コンクリートに感謝しろ」と廻りの人に言って、ややこしがられています。
(表紙が、稚内港北防波堤ドームなんです)
作業をされる方々もそうですし、
交通誘導等であまり動き回れない方なんかは
体温維持は命にかかわります。
もちろん、ワークマンとかの専門店では
防寒着・グッズは充実したものが売られていますけど。
本には『寒中コンクリート』の説明も書かれていることと思います。
いろんな試行錯誤を経て、日々いろんな材料・工法が生み出される建設業は
常に時代の最先端なんだと思っています。