2019年01月15日

軽〜い断熱型枠

基礎を打設する際に
断熱型枠を使用することもある。


この現場では、
特に軽いやつを使っている。

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発泡スチロール製である。



配管を通すための孔(スリーブ)も、
通常通り開けておける。

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雪が積もっていると
白い型枠が保護色になってしまう。

四角い黒いやつは
型枠を支えるスペーサー兼補強金物である。

手間がだいぶ省けるはずだ。



こういう構造であるから
人通口を設けるのは厳しそう。

kr-idnntsktwk3.JPG

連通管ぐらいが、関の山かな。



それにしても、打設後雪がつもってしまうと
何が何やら……。

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固まった基礎の上ならば
ずぶずぶと埋まっていかないから
その上を歩く足跡が多数。

kr-idnntsktwk5.JPG





順次、配管もつなげていく。

kr-idnntsktwk6.JPG

この建物にはピットが無いので
給水引込管は土間埋設になる。

だから、立上げ部分に水抜栓が設けてある。



広い空間の除雪は
重機で行う。

けれど、小さな空間だと人力でやるしかない。

kr-idnntsktwk7.JPG



ふわっふわの雪ならば、どうってことないが
ある程度締まった雪だと、重いのなんの。

人力で土を掘るのと対して変わらなかったりする。



積雪寒冷地では、
昔は工事などできなかった。

だから、皆温暖な地域に出稼ぎに行ったという。


けれど今では、
寒冷地施工に適した材料や工法が発達し
工事も通年施工を前提に発注されるようになっている。

もちろん割高にはなるんだけれど
土地を遊ばせているよりは早く資金回収ができる、
そういう考え方もあろう。



少ない工数で目的のものを造り上げるために
これからもいろんな材料や工法が開発されていくだろう。

その時々の経済状況に大きく依存するとはいえ
少子高齢化・人手不足が言われる現代においては
省力化が一番の課題なのかも知れない。

そういう意味でも、なかなか有効性の高い「断熱型枠」なのであった。
(「軽〜い断熱型枠」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(2) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
雪に覆われた、白い現場、なかなか積雪地でないと見られません。
雪と型枠が一体化して、オブジェのようですね。と、のんきな事言ってると、寒冷地で
厳しい作業をしている方々に怒られちゃうかな。
今、コンクリートの本を読んでるんです。と言っても一般の人向けなので、マンガを読む
ような感じで読んでます。でも、知らない事の方が多い。寒冷地の工事の件も書かれて
いたので、読みながら以前のけろさんのブログを思い出しました。
「コンクリートに感謝しろ」と廻りの人に言って、ややこしがられています。
(表紙が、稚内港北防波堤ドームなんです)
Posted by punpun at 2019年01月18日 19:35
冬の現場は、ほんとうに大変そうです。
作業をされる方々もそうですし、
交通誘導等であまり動き回れない方なんかは
体温維持は命にかかわります。
もちろん、ワークマンとかの専門店では
防寒着・グッズは充実したものが売られていますけど。

本には『寒中コンクリート』の説明も書かれていることと思います。
いろんな試行錯誤を経て、日々いろんな材料・工法が生み出される建設業は
常に時代の最先端なんだと思っています。
Posted by けろ at 2019年01月19日 15:58
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