地盤・土壌の環境によっては
コンクリートに覆われたピットに
どこからともなく、水が入ってくる。
結露水がたまることもあるし
システム上の水抜が設けられていることもある。
地下水位が高かったりすると
大雨の後や雪解けの頃に
コンクリートの隙間を縫って
外部から水が入ってくることもある。
そんな場合に備えて、
ピット内に『釜場』という凹んだ部分を設けておいて
水中ポンプを据えておく、ということがある。
床点検口を開ける。
すると、その真下にピットがあって
釜場も見ることができる。
釜場にはちょっと水が溜まっていて、
水中ポンプが入れてあって、
排出用の配管がつなげられている。
何かの水抜の配管が
釜場まで導入されている。
昔配管して腐ってしまったのだろうか、
ステンレス管でやり替えてあるようだ。
床点検口のすぐ下に釜場やポンプや配管がある。
点検のしやすさと、
人の出入りの邪魔にならないことと、
両方満足できることが望ましい。
点検口を開けても、
その下に配管がびっしり詰まっていて
人が中に入っていけない……ようでは困るのだから。
ポンプにつながっている配管、
鋼管のほうも、そんなにひどく錆びてはいない。
別の角度から見ると、こんな感じ。
ピットの底、
釜場の上部まではちょくちょく水がたまり
配管が水没するのであろう。
ポンプ本体には、
フロートスイッチが組み込まれていて、
黄色いフロートが浮かぶようになると
ポンプが自動運転して排水し、
水位が下がって黒いフロートが浮かない水位になると
ポンプが自動停止するようになっている。
ピットの中の状態は、
建物によって千差万別。
始終水に浸かっているようなところもあるし、
キレイに乾いているところもある。
すごく深いピットを設けてあるところだと
出入りにはハシゴが不可欠であるし、
とても浅いピットだと、
入るにも中での移動にも苦労する。
そんなに水が入ってこないようなところでは
釜場だけ設けておいて、ポンプまでは入れないこともある。
たまに覗いてみて、
釜場に水がある程度たまっていたら
バケツや仮設ポンプで汲み出す。
床点検口から水が溢れてきて初めて気付くような事態にならないように
ピット内もたまには点検してみると良いのだ。
(「ピットの中には水中ポンプ」おわり)
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