やはりそこにも「せつび」が見られるのである。
たとえば、換気。
冷暖房をやっている可能性もあるが
「通路」であれば、せいぜい換気だけかな、とも思う。
湿気が多くなりがちだから
なるべく換気を取るのが良いだろう。
先日通りがかった通路では、
下がり天井内にダクトを通して
パンカールーバーから吹き出すようになっていた。
ダクトを囲うのが良いのか、
囲った分ゴツくなるくらいなら
露出でダクトを出したほうが良いのか
まあ、好みの問題であろう。
古い地下通路だと、
「雨漏り」が発生していることも多い。
地下躯体に一度水みちができてしまうと
なかなか止められない。
ひとまず応急処置で、
通行人に水が当たらないように養生しなくてはならない。
その後、漏水量をなるべく抑えるように躯体の隙間処理をした上で
天井内に漏水受けのパンでも設けて、
排水を側溝などに導く配管を取り付けて
最終的には見た目何事もなかったかのように納めることになろうか。
あちこちから集められた水は
どこかに設けてある排水槽を経由して
ポンプアップして下水につなぐことになる。
古くなればなるほど
排水量が増えてしまうゆえ、
後から後からポンプ排水量を増強するハメに陥る場合も
無いわけではない。
地下通路を歩くだけで、
いろいろと思いを馳せてしまった……。
(「地下通路を歩くと」おわり)