北海道大学の植物園が存在する。
条・丁目で区切られた札幌市中心部の
3条ぶんと3丁目ぶん、
都合9区画をどおんと使った敷地なのである。
きれいに整備された芝生広場があったり
よく手入れされた木々が林立していたり
鬱蒼とした森になっている部分があったり
開拓前の原生林のまま保存されている部分があったり
バラ園、北海道内植物コーナー、高山植物コーナー、
岩場のコーナーなど
都心で散歩するのにおあつらえ向きの場所となっている。
水場や池も造られていて
都会の真中で安らぐ空間になっているのではないだろうか。
池にかかる橋から、
たくさんのアメンボが泳ぐのが見える。
本体よりも、水底に映る陰が目立つ、
そんなアメンボたち。
温室もあって
ランや食虫植物や多肉植物や
札幌近郊では野生で存在しない竹などが
栽培されている。
植物園の空間には高い建物が建っていないから、
空が広い。
すぐ隣の区画には、
それなりの高さのビルが建っているから
そのコントラストが面白いかもしれない。
まあそれでも、新宿御苑から見る新宿高層ビル群のような
桁違いの違和感があるわけではない。
200万人近い都市と言っても市域も広いのだから
密度がそれほど高いわけではない。
出張のついでに、ちょこっと時間があるならば
寄ってみたいスポットではなかろうか。
(「北海道大学植物園」おわり)