運河だったりガラス細工だったり海鮮だったり。
でもでも(北海道の中では)歴史のある港町。
海側から見てみるのも
乙なものである。
『小樽海上観光船』というものが
運航されている。
これは、乗るしかあるまい。
乗り物全般が好きなのだから
仕方がないのだ。
コースやら時刻やら料金やらオプションやら
事前に確認しておくのが良かろう。
何せ、海だ。
天候に左右されやすいのだから。
運河のほど近くに乗り場がある。
運河周囲の観光施設にも近いから
便利である。
発券所で、乗船券を買う。
海側から見た建物、
「昭和」以外の何物でもあるまい。
観光船とともに、
漁船やら屋形船やらも
停泊している。
向こうのマンション、
上の方はさぞ眺めが良さそうだ。
まあすぐに慣れて飽きるかもしれないけど。
こいつに、乗る。
小樽港内を突っ切って
堤防の外に出ていく。
実のところ、
見ての通りで天候はよろしくない。
どんよりと垂れ込めた雲。
今にも雨が降り出しそうだ。
それでもカモメがわらわらと寄ってくる。
前方(船の後方)正面に見えるのは
小樽築港のホテルのようだ。
港内を出てすぐのところに
不思議な形の船。
船員さんの話によれば
ロシアの某富豪のクルーズ船らしい。
400億円するんだとか。
いや、すごいね。
祝津港に入る。
ここで寄港して、
下船、乗船の客を受け付ける。
小樽港から祝津までだけのチケットもあるのだ。
港内には、
カモメの幼鳥(といっても成鳥と同じくらいの大きさに育っている)が
浮かんでいる。
ふたたび出向して、「オタモイ航路」へと向かう。
要するに、観光用の周遊航路だ。
ある程度まで、カモメが付いてくる。
晴れていれば、
積丹(しゃこたん)半島の先の方まで
キレイに見通せるのだという。
本日は、こんな空模様だ。
しゃあない。
でもこれはこれで、
海側からの地形が見えて
大変よろしい。
さて、景色も良いのであるが
船内設備も何かと気になる。
常に潮風に晒され続けるのだから
電気設備系にとっては過酷な条件下にある。
普通の建築内部の様子とは
だいぶ違うようだ。
ところで。
なんでカモメがついてくるかと言うと……。
コレが目当てなのだ。
幼鳥よりも成鳥のほうが上手だとか、
船が停まっているときよりも動いている時のほうが
相対速度が小さいので取りやすいとか、
見ているだけでも興味深いが
ここはやはり、実際にやってみるに限るのだ。
まあ、各地の観光船で行われている
恒例のアトラクションなのだが、
楽しいからいいのだ。
(「海から見る小樽」おわり)