ダクトが這っていた。
えらく平べったい、
錆錆のダクトである。
隣が工事現場であるが
きっとこの前に建っていた建物で
隠されていたのであろう。
けれども、隣を壊したことで
白日の下に晒されてしまったのであろう。
ダクトのアスペクト比は
1:4以下ということになっているが
これはそれを遥かに凌ぐ
平べったさである。
さて、何の用途のダクトやら。
でもきっと、
隣のビルが立ち上がってくれば
また隠れてしまうに違いない。
なんて、この部分、低層だったりして……。
果たしてこの先、
どうなることでしょう?
(「平べったい、サビサビのダクト」おわり)