時々大きな吸込口を見かける。
壁の一部がスリット状になっていて
床から天井面まで高さのある吸込口として
使用されているようだ。
結構古いビルのためであろう、
電気関係の収まるスペースが足りずに
天井面にケーブルダクトを貼り付けてあるように見える。
廊下の突き当り部分にも、
その手前の天井面にも、
大きな吸込口が設けられている。
このタイプのビルでは
各階空調機から各居室に給気をして、
ドアガラリを通じて廊下に空気を流し、
廊下各所から空気を吸って
空調機に戻す、
そういうパターンの空調にしている。
空調方式は、
その建物が建った年代によっても違ったりする。
そんなこんなを観察するのも
ビルを訪れる際の関心事項だ。
いや、ビル内を見るのが主目的なのではなくて
打合せにいくついでにビル内も見ているだけなのだけれど。
そして、ついでのついでに
トイレにも寄ってみる。
今や懐かしい部類(?)の、
「靴べら式フラッシュバルブ」が
健在であった。
トイレの排気口が
どのように取ってあるのかも
観察しどころである。
ここでは、
ブースごとに排気口を設けてあった。
ちょっとでもダクトを節約しようとすると
ブース2ヶ所に排気口1個としたり、
トイレ全体で排気口1ヶ所で済ませたり
そういう場合も少なくない。
そして現代は、
トイレの照明がつけっ放しということは
ほとんどなくなったように思う。
消灯奨励の掲示があるか、
さもなくば人感センサーによる自動点灯・自動消灯である。
このブース内にも、センサーが取り付けられている。
センサーの位置や設定時間によっては
ブース内で長居していると
真っ暗になってしまうこともある。
ちょっと体を動かせば大抵再点灯するが
センサー位置が悪いと
うまく感知されなくて困ることが無いわけではない。
完成検査のときには
確かめておきたいものだ!
どこかの建物を訪れた際には、
こんなところも見てみて欲しいのだ。
(「事務所ビルの廊下」おわり)