2018年07月03日

模範家畜房の補強や設備

昨日取り上げた模範家畜房の内部を
もう少しご紹介したい。

最初は気づかなかったのであるが、
ほんとうにいたるところに補強金物が取り付けられている。

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気づき始めると
「接合部にことごとく」
という感じであることがわかってくる。

耐震設計にあたり、
最初に図面化して構造計算した人は
さぞ大変だったことだろう。



2階に上がる階段脇の壁には
ブレースが設けてあった。

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古い木造や組積造の建物に
補強されているものをいくつか見てきたが
この第2農場の各建物が
一番違和感なく仕上がっているように感じる。
(飽くまで、個人的な感想だ)



構造設計の実務をやっている方にとっては
いろいろご意見や
ひょっとすると苦言もあるのかも知れないけれど。


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穀物庫の火報の機器収容箱は白かったけれど
模範家畜房の箱は茶系の色になっていた。

建物によって、仕事(設計、施工、監理、監督など)を担当する人が
別だったんだろうか?



2階には、
いろんな農機具類が
所狭しと陳列してある。

牛馬に引かせて農作業を行うための
諸々の機具類。



たとえば、
「とうきび」の種を撒くためのプランタ。

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車輪が回ると、
カムが動いて
ポトリポトリと種を落としていくんだろう。

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名称や用途など
札がついているんだけれど
いまいち見づらかったりする。

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1階にあった牛の模型は
それっぽかったけれど、
2階にはなんと「塩ビ管馬」があった。

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頭部のY継手とか
蹄のレジューサーとか
よく出来ていると思わないだろうか?



ちょっと、外回りを。

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屋外消火栓の立上廻り。

蛇口のついた水栓柱も、
水抜するタイプのやつだ。

頂部のハンドルを回して操作する。



寒冷地では、
とにかく「凍結」に留意しなくてはならない。



避雷導線下部。

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当然、明治・大正のモノではない。



古い建物を鑑賞するのに
意匠的な部分だけ見ていたのでは勿体無い。

構造や設備や電気についても、
堪能したいものだ!

かつて、
「一粒で二度美味しい」というキャッチコピーがあったが
建物は何度も何度も楽しめる。

それらのモノが「見える目」を養えば養うほど
面白さが増してくるように思う。



さあ、もっともっと楽しむぞ。

だって、ただ目の前の仕事を淡々とこなすだけじゃ
(それはそれで楽しみようがあるけれど)
勿体無いじゃないか。

せっかくケンチクの業界に身を置いているのだ。
とことん、楽しみ尽くそうではないか。

そのためには、
網膜に映っているものが「視える」ように
認識できるように、
学ぶ必要もあるのだ。

学習は、
楽しむためにするものなのだ。

勝手に、そう思っているのだ。
(「模範家畜房の補強や設備」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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