2018年06月24日

待庵の原寸大模型に入る

建築の日本展』の中に、
京都の待庵を原寸大で作り上げたものがある。

岡倉天心の言葉が掲示してあって。

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展示物のクレジット記載があって。

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オリジナルの説明があって。

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以後、本日の記事の写真に関するライセンス表示は
以下の通りである。


ものつくり大学《待庵》原寸再現
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止2.1日本」ライセンスで
ライセンスされています。




原寸大であるからして、
雰囲気がとてもよくわかる。

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数寄屋造りの原型であるとのこと。



実のところ、現物を見たことは無いのである。
無いけれども、再現だけれども、
見てみたら面白いんじゃないか。

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細部まで、忠実に再現を試みたようである。

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柿葺きの屋根なのだという。



「実物大」なのだが、
ずいぶんとこぢんまりしているのだ。

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茶室とは、
そういうものなのである。



そもそも、軒自体が低い。

「昔の日本人は現代人よりも小柄だったから……」という以上に
敢えて屈んで歩くことを余儀なくさせる造り。

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躙口(にじりぐち)では
靴を脱いで帯刀を外して
呼称通り、にじり寄って入らねばならない。



ほんとうに、『詫び』『寂び』を体現したような
造りなのである。

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窓も一つ一つ大きさが違う。
壁をそこだけ塗らなかった「木舞(こまい)窓」。
木舞は、淀川のヨシであるらしい。



ただ外観を見られるだけではない。

中に入ってみることができる。
(実物は、小窓から中を窺い見ることができるだけらしい)

当然、入らないわけにはいかない。

幸い、この日はそんなに混んでいない。
折角だから、入ってみようじゃないか。



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躙口から躙り入ると、
茶室は二畳ほど。

その一角に、炉。

奥に、床の間。

室床(むろどこ)とか、床框(とこかまち)とか床柱(とこばしら)とか
建築史で出てくる用語が満載だ。

床框の節まで再現したのか!?



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草庵風荒壁仕上げの壁。

細工の一つ一つを
写真として記録したのであるが
その場では何も出てこない。

後で待庵の解説文を見つつ、
画像と見比べて
なるほどなるほどと確認するよりない。



たかだか二畳の空間の天井が
複雑なのである。

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平天井と、掛け込みの化粧屋根裏。

棹縁や垂木は、竹だ。

平天井の棹縁も、床の前と炉の上とで
向きを直交させている。

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次の間は、一畳だ。

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更に奥に一畳ほどの「勝手の間」があるらしい。
後で知ったのだが。



軒下の、竹、竹、竹。

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さて、待庵の展示も興味深いが、
展示室そのものにも目を向けてみよう。

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美術館の展示は期間を区切って替わるのであるから
展示室はそれに対応できる造りである。

粗いルーバー天井の中に、
黒く塗装したダクトや配管やケーブルラックが納まっている。



ここからは、ライセンス表示とは関係ない。

敢えて暗い天井内をきれいに撮影できるような機材は
持ち合わせていないから、
この程度の画質になってしまう。

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外壁側。

ガラスがあって、空間があって、外ガラスがある。

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結露防止や空気入替えのためであろうか、
空調吹出口とおぼしきものが2つ。

心霊写真っぽいのは、
単にガラスに映った見学者である。
って、釈明しなくてもわかるであろうが。



国宝 待庵。

面白かったぁ!



とは言え、
見たのは飽くまで複製である。

現物は、観に行く機会があるかな?
(「待庵の原寸大模型に入る」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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