露出のコンセントがあって。
電源ケーブルをそのまま垂らすわけにいかないから
電線管の中を通してある。
電線管と、コンセント用の露出ボックスとは、
ボックスコネクタで接続してある。
配管は、ねじ切りをしないで、
カップリングで接続する。
称して、「ねじなし電線管」という。
はじめて聞いたときには、
カップリングの「ねじ」で接続するのに
「ねじなし」とは、これ如何に? と思ったのであるが。
あんまり普通の住宅では見られないけれども
倉庫やら工場やら機械室に行くと
わりかし見られるものである。
ねじで接合する厚鋼電線管や薄鋼電線管も存在する。
場所や用途によって使い分けされるが、
特に制約がなければ「ねじなし」が軽いし手間もかからず
良さそうだ。
ねじなし電線管の太さは、「E」をつけた呼び径で呼ぶ。
E19 → 外径19.1mmの、ねじなし電線管 という具合に。
E19、E25、E31、E39、E51、E63、E75 という規格がある。
配管にプリントしてあるので、
わかるはず。
当然だけれども、
たくさんケーブル(や電線)を入れるなら
太い配管にしなくてはならない。
この電線管に、どんな種類のケーブルを何本通すか、
電線管太さをどのくらいにするか、
経路をどうするか……。
そういうことを考えて図示するのが「電気設備設計」である。
コンセント位置だけプロットするのは
それは単なる「プロット図」であって
「設計図」では無いのではないか、と思う。
けれど、たとえば住宅の設計において
水栓や照明器具やコンセント位置を
平面図にプロットしただけで
「設備設計を自分でやっている」となって
設備設計の実務経験が成立するという。
その「実務経験」で、
設備設計一級建築士の受講資格が生じるのだという。
なにか、腑に落ちない点。
(「露出の、ねじなし電線管」おわり)
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