こういうところだと、
『ストーブ』が画になる。
灯油ストーブよりも、
薪だったり、石炭だったりのほうが
雰囲気が出る気がする。
組積造の躯体なら、
なおさらだ。
暖房も「空気調和」の一部と言えるわけだが、
単に「乾球温度」と「輻射温度」を整えるだけではなく、
「その場の雰囲気」も整える設備としての機能がある。
そう思う。
設備機器って、
イマイチ無骨というか無頓着と言うか
プロダクトデザインに気を遣われていない例が
少なくない気がするのだ。
デザインは主として意匠屋さんの職分なのだけれども
設備も無関係ではありえないのだ。
「目立つものは隠す」というほかに、
敢えて目立つものを、
デザインとしても魅せる、
そういう設備もあるといいものだ。
ポンピドーセンターのように、
そのまんま見せてしまうのも、
あれはあれで良いとは思うけれど。
工場やプラントのように、
設備そのものが機能美を発揮する例もあるけれど。
意匠と設備の融合は理想であって
現実的には困難も多いし
なにしろコストが合わないことが多々あるけれど
課題の一つであるのだ。
(「カフェに似合う暖房」おわり)