木造建築に出会う機会は多くなかった。
しかし近年、
地元木材の有効利用だとか
森林資源の活用だとか
カーボンニュートラルだとか
いろんな掛け声の下で
木造建築を増やす政策が推進されているようだ。
となると、
自ずと関わりが増えてくる。
RC造、S造、SRC造しか
関わっていなかったから
「木造?」
戸惑いも少なくない。
いろんな部分の納まりやら
設備モノの支持やら
見え掛かりの感覚が
結構異なるのである。
「そりゃ、あんたの勉強不足」
そう言われちゃ身も蓋もないのだが
関わる機会が無かったんだから……。
まあこれも言い訳でしかない。
鉄骨のブレースはあるが、
木造の筋交いはまた様相が異なる。
土台 → 壁 だから、
床下から壁内に至るルートが
RC造・S造のようには確保できない。
天井裏にも、
いろんなメンバーが潜んでいるから
機器やら配管やらダクトやらに
いちいち干渉してしまう。
「梁成の3分の1以下で梁貫通」なんていう技も
行使できない。
感覚が違うけれど、
足繁く現場に通って慣れなきゃね。
政策として増えてくるなら、
尚更だ。
いずれにせよ、
今までと違う感覚の事柄に遭遇するのは
興味深い。
ワクワク感がある。
そうだ。
「慣れ親しんだ」内容であったとしても、
きっとその中に何らかの
「新しいこと」「知らなかったこと」があるに違いないのだ。
そういう感覚を
大切にしていたい。
仕事って、
メシの種
生活の糧
でもあるけれど、
ドーパミンの分泌を促す
楽しいことでもあるんだ。
いろんな人が、
いろんな分野に、
それぞれ独自の興味を持って
大いにドーパミンでドーピングして
それぞれの領域で楽しく過ごしていくなら
それで社会がうまく回るに違いないのだ。
今日も目指せ!
完全合法ドーピング生活っ!
(「木造架構はコンクリートとは感覚が違う」おわり)