風力発電の風車がたくさん建っている。
一年を通して、風の強い日が多いからだという。
風力発電なんて、風が吹かなければ用をなさない。
ただのモニュメントでしかない。
だから、風が吹いてナンボ、
なるべくいつでも風のある地域を選んで
建てることになる。
そういう意味で、
オロロンライン沿いの地形は
有利なのであろう。
そういう風況であるからして、
波が高いことが多い。
時として、
道路にもザッパンザッパンかかってくる。
で、通行止めになる。
風車も、
あまりにも風が強すぎる時には
壊れて吹っ飛んでいってしまっては危ないから
風を受け流す角度にしてロックしてしまう。
ほどよくいつでも風が強めなのが
一番良い。
造ってみてわかったことかも知れないが、
鳥が突っ込んできて犠牲になることも
結構あるようだ。
近くに居住者が居たりすると
「非常に低周波の騒音」や
日光が風車の回転によってちらちらと遮られることによる
不快感などの「公害」も生じるらしい。
オロロンライン沿いには、
人の住まない場所も多いから対人公害は
あまり無いかも知れない。
ただし、人が居ないということは
配電網も虚弱だ。
一所懸命発電した電力を送る幹線の太さが足りない。
人里離れた発電値から需要地まで
かなりの距離があるから
送電ロスも馬鹿にならない。
だいいち、「風まかせ」だから
ゼロから100%まで
発電量の変動が大きいし、
「確実に送電する」という意味では
さっぱりあてにならない。
風が無いときのために備えて
「確実な」バックアップ電源を用意しておかなくてはならない。
風が吹いている時には
「確実な」ほうの電源は止めておかなくちゃならないし。
無駄・非効率と言えなくもない。
「自然エネルギーの有効利用」は
良いことなんだろうけれども、
たいてい、コストは合わない。
とにもかくにも「確実性」が無さ過ぎる。
と言って、
この地震国たる日本において、
根本的に安全性を確保できる保証をできない
原子力発電所はリスクが高すぎると思う。
かくして、何らかの「画期的新技術」が導入されるまでは
いろんな種類の発電方法で、
何とかかんとかしのいでいくしかない……
そんな国情なんじゃないかと思う次第である。
(「風が強いから電気が作れるし波も高い」おわり)
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