2018年04月24日

北大総合博物館の「せつび」

北大総合博物館が建った、昭和5年頃。
「設備」なぞ大したものは無かったことであろう。

時代とともに使い続けるために、
後から後からいろいろな設備が付加され続けて来たに違いないのだ。

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廊下天井部分には、
もうみっちりと諸設備が詰まっている。


「昔はすっきり廊下の天井が見えたはずだ」

そうに違いない。
だが、その部分の「価値」は毀損された。

廊下天井の意匠保存よりも
現代の使用に耐える室内環境を維持し
関連法規に準拠することを優先させた結果
現在がある。



比較的古い時代のものと思われる分電盤も
建築当初からのものであるとは思われない。

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それでも十分に年季が入っている。

消火栓箱は、易操作性だ。
だいぶ最近のものだ。

接続配管の位置合わせに苦労の跡が見られる。



別の階の消火栓接続管は、
もっとすっきりしている。

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今どきは、北国と言えども冷房が必須だ。

だから、そこかしこに冷媒配管やドレン配管が
通過している。

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展示箱に挟まれて、
まるで柱であるかのような太い露出ダクトも
もちろん後付であろう。



冷媒配管の足元、水平区画貫通部の処理には
一般財団法人日本建築センター(BCJ)の評定マークが
ついている。

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各室内の天井には
これでもかと取り付いている設備類の数々。
それらを吊り支える支持金物類の数々。

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こんなにたくさんアンカーを打っても大丈夫なスラブの状態であることは
きっと確認されているはずだ。



エアコンのリモコンを見る限り、
かなり最近の型である。

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ロスナイ(全熱交換ユニット)の形式も
古いタイプのものではない。

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どうやら、耐震改修などを経て
2016年7月にリニューアルオープンしているようだ。

そして現在はミュージアムショップをリニューアル中のようだ。
(今月28日にオープン)



石炭ストーブだったり薪ストーブだったり
蒸気暖房だったりした時期もあるのだろうけれど
現在はこのような設備によって
この建物は成り立っているようだ。

改修建物は
そういう視点で見ることができるから
興味深い。
(「北大総合博物館の「せつび」」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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