国際線ターミナルの表示は、
ロシア語、韓国語、中国語(繁体字)
である。
真っ先にロシア語なのが
土地柄であろうか。
正面のひさしが、堂々と張り出しているのだ。
構造の計算問題に出てきそう。
入ってすぐ、
吹き抜け部分の制気口を真っ先に探してしまうのは
職業病かも知れない。
1階のノズルを、
2個1組で配置してあるところが
何らかの主張であろうか。
2階も丸ノズルで良かったのじゃないかとか、
リターンガラリがいかにも無粋だとか、
好みの問題でしかないか。
夕陽を浴びながらのフライトは
なかなか気持ちが良い。
佐渡も見える。
だんだん雲が出てきたけれども、
雲海に広がる夕焼けもまた
映えるものである。
そう。
厚い雲が垂れ込めて、
どんよりと曇っていたとしても、
激しい土砂降りが続いていたとしても、
雲の上にはどこまでも続く宇宙空間が
悠久の時とともに続いているのである。
とは言え。
下界はそれなりに大変なのである。
ヒィヒィ言って凌がねばならぬ時もある。
遥か上空の青空を思い描きつつ。
(「新潟空港ターミナルの制気口」おわり)