人が上がれるかどうかは別にして、
また形状もいろいろではあるが、
建物に屋根がある以上、
「屋上」たる部分は必ず存在するのである。
ちょっと高さのある建物に入ると、
周囲の建物の屋上が目に映る。
かなり積極的に「映す」ようにしているとも言える。
すると、いろんなモノが視認されるのである。
別に、このホテルチェーンの宣伝をしようというつもりはないのだが
たまたま、ここだっただけの話だ。
煙突、避雷針、アンテナ、高架水槽、冷却塔が見える。
外壁を這う電線管も。
塔屋階の窓型は、
窓サイズの外壁ガラリとして形成されている。
左右の低層建物の屋根には
まるい高架水槽が架台とともに乗っかっているし、
右側の建物屋上への電線引き込みは
なかなか芸術的でさえある。
いっつも見慣れた風景の中にも、
きっと、あなたの意識に留まってない「せつび」が
あるはずである。
「せつび」に常日頃から意識を留めている場合であっても、
更に別の「何か」が見えてくることもあるはず。
ワタクシの場合、
仕事柄、空気調和・給排水衛生設備にまず目が向くのであるが、
電気設備も意識に留まるようになってきた。
建築士の学習をしてから、
設備以外の部分も、
気になるようになってきた。
道路、橋、トンネル、ダムも
面白くなってきた。
まあ、モノ好きなんだな。
何でも、楽しいや。
でもまあ、
読者の方々はそんな変人ではないとしても、
ぜひとも「せつび」に目を向けていただきたいと
切に願う次第である。
さあ、目を外に向けよう。
そこにある「せつび」を見よう。
設備有り
遠方に見ゆる
亦楽しからずや。
(お粗末で申し訳ない……)
(「屋上に乗るものたち」おわり)