言わずと知れた、豪雪地帯。
ふと、建物の屋根を見上げると、
謎の配管がその上を這っているのである。
一体これは、何?
その元を辿っていくと、
立ち上がり配管へとつながっている。
地中からずっとつながっているのだ。
隣りにある建物でも、
同様である。
道路を走っていると、
両側にある建物の屋根に、
ことごとくと言っていいほど
配管があるのだ。
それが和風建築であっても、
棟のてっぺんに配管がある。
豪雪地帯、
屋根に積もった雪を下ろすのは
大変な作業である。
そこで、
屋根の上から水を流して融かしてしまえ、
という「せつび」のようなのだ。
緯度や標高が高い地方だと、
水を出してもそれは凍ってしまうだけなのである。
いや、そもそも
配管内部の水が凍ってしまうから、
水を出すこともできない。
新潟県下であれば、そこまで冷えないから大丈夫、
ということなのであろうか。
その土地土地に特徴的な「せつび」がある。
その地の人々にとっては当たり前であっても、
異なる地域の人間には不思議に思える。
しかし、その土地の状況に適合していて、
必要な「せつび」なのだ。
ただし、「せつび」の種類によって
他の地では役に立たないことがある。
効果を発揮できないこともある。
その辺のところは、
その地に住んでいる設備技術者に訊くのが一番であろう。
きっと、他の地の人々には思いもよらない知見が
満載のはずである。
(「屋根の雪は水をかけて融かすのだ」おわり)
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融雪用の水は、高速道路の融雪水と同様、井水を使っていると思います。
この情報は、近隣諸県に伝わっているのでしょうか?
中部、北陸地方は使えると思いますし、東北地方でも一部は使用可能かと思います。
配管内の凍結は、ポンプ停止時に、水抜出来るようにしておけば良いと思います。 この融雪システムは、もっと普及させるべきでしょう。
ワタクシも見慣れないモノを見かけて、一体なんだろうと暫し思案しておりました。
昨今では首都圏でも雪が積もりますから、いずれ普及していくのかも知れません。
うっかり水抜きを忘れて凍らせてしまうと、配管修理に手間がかかりそうですから
しっかり説明しておく必要がありますね。