しかし、気温がとても低くなると、
この形容詞では表現しきれない感覚となる。
そういう時に「しばれる」という形容詞を使用する。
よく冷え込んだ、ある日。
足場の下は
こんな状態であった。
これは、割れガラスではないのだ。
氷が、ガラスの欠片のように見えるのである。
こういう中でも、
現場は進行する。
作業に当たる方々の防寒対策たるや
相当厳重である。
実際、命に関わる。
筋肉も固くなると
咄嗟の対処も遅れがちになる。
猛暑の最中に熱中症対策が必須であるように、
極寒の現場では風邪、凍傷対策が欠かせない。
そもそも雪が降った日には
「除雪」から取り掛からなければ
現場作業を始めることすらできない。
しばれる現場は、
大変なのである。
(「しばれる現場」おわり)