燃えなくちゃならない。
(電気ボイラもあるから、必須ではないが)
燃焼系のボイラであれば、
必ず燃料があるのだ。
ガスか、油か、バイオマスか。
燃料として、
A重油が使用されているボイラ室。
オイルサービスタンクが
設置されている。
不思議と、
こういう茶色系の着色がされることが多いようだ。
万一、タンクから漏油があっても大丈夫なように、
「防油堤」が設けられている。
基礎と一緒にコンクリートで作ることもあるし、
この写真のように鋼板製で設けることもある。
とにかく、タンク内の油が全量漏れ出したとしても
溢れないだけの容量を確保する。
どこか別の場所にあるオイルタンクから
油を汲み上げるためのオイルポンプも
脇に置かれている。
2台で交互運転を行う。
オイルサービスタンクの上の方には、
マンホールと、
油面制御装置と
通気管とがついている。
肩に乗っかっているような感じでついている有圧扇は
ボイラ室の換気用だ。
室内に熱がこもるので、
排熱用に。
そして、ボイラが燃焼するために必要な
燃焼空気を供給するため。
油管を遡っていくと、
オイルストレーナー(複式)が
取り付けられている。
これでゴミを濾し取ってから
ポンプに入るようになっている。
油管に使用する弁には、
可鍛鋳鉄(マレアブル)弁とか鋳鋼弁を使う。
オイルサービスタンクからオーバーフローした油は
オイルタンクに戻されるように配管されている。
ボイラ室が地下にあったりして
オイルサービスタンクのほうがオイルタンクよりも
低い位置にある場合には、
戻り配管にもポンプがついていて
強制的に戻せるようになっている。
危ないもんね。
油管がボイラーに接続される部分。
オイルメーターが設けられている。
これで料金を取られるわけじゃないから、
飽くまで自主管理用。
油代は、
オイルタンクに給油した時点で
発生するのだから。
オイルバーナー。
ここにつなぐまでが、いわゆる「せつび屋さん」の仕事。
ボイラ本体は、製品を買ってくるだけだ。
もちろん、設置後にメーカー技術者の方々による
テストや確認が必要ではあるが。
むか〜し昔は、
ボイラ本体もいろいろと組み上げていった時期もあろうが、
現代はいろんな部分がパッケージ化され、
パーツ化している。
蒸気系はなかなか、
触れる機会も多くないから、
ますます「パーツ」としてしか
認識しづらくなる。
それもこれも、時代の流れなのだ。
(「燃料がなくちゃ、燃えないから。」おわり)