2017年11月25日

寂寞たる兜沼駅はいつまで在るのか

兜沼駅に寄った。

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「かぶとぬま」駅である。


この寂しげな駅舎にも、
不相応なくらいに大きな灯油タンクと、
汲み取り式便所用の便槽換気用の臭突(しゅうとつ)ファン、
煙突式ストーブの煙突を通していたであろう孔、
現在のFF式ストーブ用の給排気トップ、
照明に、電話に、テレビアンテナ。
さまざまな「せつび」がついている。




ホームの向こうの水面が、「兜沼」。


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対面のホームから見た駅舎は
正面外観を裏返した感じ。


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いつの時点でか、
新調したはずの駅看板も
年月とともに古びつつある、という感じ。


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豊富(とよとみ)方面も


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稚内(わっかない)方面も


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「何も無い」感、満載。


対面のホームに行くのも、
このように線路をそのまま横切る造りである。


だから、豊富方面の写真も、
某芸能人のような違法に線路まで降りてのものではなく
合法的な通行方法にて撮影したものである。




昔は、この住宅に駅守でも住んでいたのであろうか?


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この駅に停車する列車は、
1日に上下合わせて7本。


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上りと下りとで本数が違うのには、
訳があるんだろう。




特急列車の通過が、
上下各3本ずつある。


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この長大な路線に、
1日に上下合わせて13本しか旅客列車が通らない。


貨物列車がどのくらい走るか不明であるが、
決して多いとは思えない。


これっぽっちの列車のためにも、
保線の労力がかかる。


そりゃ、大赤字になるわけだ。
JR北海道。




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距離がものすごくあるからして、
運賃だって決して安くはない。


稚内まで28.5km、
名寄まで154.7km。


札幌までなら、367.7km。
普通列車や特急などを乗り継いで
最速でも6時間超、1万円近くの費用がかかる。




いつまで在るのか、
わからない。


実際、自力では維持不可能だから
援助か廃止か選んでほしい……という旨の申し入れが
JR北海道から沿線各自治体に対して出されている。




今在るうちに、
乗ってみてはいかがであろうか。
宗谷本線。
(「寂寞たる兜沼駅はいつまで在るのか」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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