「開基百年記念塔」がある。
外界から遠目にも目立つ塔。
その存在感とともに、時代感を纏っている。
開基百年を記念して建造してから既に39年を経て
各所の劣化は否めない。
塔の足元。
表面材とは言え、
相当古びた感を出している。
足元にある展望台。
稚内市街や港を展望できる。
塔内部に入ることはできなかったが、
下からでもある程度の『一望感』を得ることができた。
塔上部の展望室からは、
条件さえ良ければ樺太も見えるらしい。
近年、市内では鹿の食害が多いそうである。
庭先に植えた野菜などを
食われるらしい。
道路にも、気をつけろと書いてある。
実際、いた。
脇を通っても、
ちっとも動じない。
開基139年、というのは
飽くまで和人の視点。
先住民族は、ずっと永い期間この地に居たし、
蝦夷鹿たちだって、ずっと住んでいる。
幼年地形と見える宗谷丘陵も
自身の歴史を語っているかのようだ。
(「開基139年の塔」おわり)