天井面に、こんなファンがついていました。
デリベントファンの類。
広い空間ゆえ、
冬場になると床面に冷気が走り、
暖房した暖かい空気は上部に溜まりがち。
それを戻してやろう、ということかな、と思います。
冷房の時には、
上部に熱気が溜まるのは問題ありませんから、
運転せずにおくはず。
鉄骨梁、ブレースの感じも
見ることが出来ますね。
冷暖房空気はどこから来るかと言えば……。
1階天井レベルの側面に
ノズル形吹出口が設けられています。
二重ノズルなので、
吹出し方向を調整することができます。
ノズルの並べ方も、
いろいろですね。
この施設のように、
2個1組で並べるも良し、
全部等間隔で配置するも良し。
空間の広さはどのくらい?
スパン割は?
利用者動線は?
用途のゾーン分けは?
手すりはどんな感じ?
防火シャッターはどうなってる?
普段、設備に携わっていると、
制気口だとか
放熱器だとか
消火栓だとか、
そういう部分には真っ先に目が向くのですが、
こと『意匠』『空間計画』の部分には
意識も関心も向かないことが多いもの。
でも敢えて『空間構成』にも目を向けるようにすれば、
設備分野の技術者とか、
普段あまり「意匠設計」と関わりの少ない仕事をされている方が
建築士を受験しようとする際には
役立つように思います。
普段、目玉には映っているけれども
『観えて』いない領域なので。
(「吹抜け空間の気流」おわり)