最近のブームは、
ローカル線駅探訪である。
わざわざ、それを目当てに行くわけではないのだが、
出掛ける折があれば、その度毎に1箇所くらいは訪れたくなる。
もちろん、時間と事情が許す時に限られるのだが。
当然ながら無人の駅舎は、
昔の客車(?)。
いつどこで使っていたものやら。
どのくらいの人が、
乗り降りするのだろう。
ホームの、様似(さまに)方面。
様似方面、と言っても、
もはや様似までは走っていない。
鉄道としては「鵡川(むかわ)」までしかなく、
以降は代行バスによる運行である。
事実上、バス転換されてしまっている状態だ。
建前上、「廃線扱い」になっていないだけである。
苫小牧(とまこまい)方面。
ただ、何もない原野が広がる感じ。
駅舎内にあった、時刻表。
1日、上下各8本。
下り線、静内(しずない)・様似方面行きは、
鵡川駅、静内駅でバスに乗り換えとなっている。
もはや「駅」ではなく「バス停」。
鵡川駅以南は、
2015年1月8日に高波被害によって土砂が流出し、
更に9月12日の台風17号による影響で路盤が寸断され、
2016年の台風にて更に被災箇所が拡大し、
列車の運行を再開するには莫大な復旧費(2016年11月試算で約86億円)を要する状態になっている。
しかも、この区間は慢性的な赤字路線であり、
2014年度(平成26年度)の鵡川〜様似間の営業係数は1,476円、
すなわち、100円の営業収入を得るために要する費用が1,476円というのだから
多大な復旧費をかける意義が見いだせないのである。
かつて、札幌〜様似間に急行列車も走っていた時期があるらしいが、
『今は昔』である。
同時期、苫小牧〜鵡川間の営業係数も803円ということだから、
日高本線そのものの存続は大変厳しい状況である。
日高本線どころか、
JR北海道そのものが、
果たして存続していけるのかどうか。
大都市圏以外の地域における鉄道事業は、
風前の灯と言えるのかも知れない。
「いすみ鉄道」のような活性化を
期待したい気持ちもあるのだが。
(「浜厚真駅は、とっても淋しい」おわり)