空気でやっている。
天井から生えてきている、
丸いダクト。
それを、水平に伸ばしてある。
ダクトには小さな穴がたくさん開けてあって、
均一な気流が出てくるようにしてあるようだ。
ダクトそのものが、
ヘッダーとして使われている。
これだけの吹出風量があるということは、
どこかから吸い込む分もあるのだ。
探すまでもなく、
壁にドカンと、
大胆に吸込口がついている。
もちろん、ここ1ヶ所だけではなくて、
数ヶ所に分散されていた。
ただ荷物が出てくるのを待っている時間なのだけれど、
いろいろと眺めるに値するものはあるものだ。
存在に、気づきさえすれば。
……雨漏りのシミのほうが、気になるかもね。
(「関空ターミナルのターンテーブルの上には」おわり)