その「せつび」を観察する。
エレベーターを降りると、
客室階の廊下を見る。
壁面の点検口が、
どの程度になっているか
気になるからだ。
部屋に入ったなら、
まず天井面を見る。
冷暖房の方式と、
ついている放熱器、
換気方式などを
確かめたいからだ。
次にユニットバスも確認する。
何となく古いか新しいか、
リニューアルしたか、
寸法とか仕上げとか納まりとか、
いろいろ興味をひくからだ。
建築家の書いた本で
「私は自分が滞在した客室のスケッチを描く」
と書いてあるのを読んだことがある。
で、たまに真似して描いてみることもある。
コンベックスを持っていれば、
寸法取りもする。
時間と体力と意欲があれば、
展開図も起こしてみる。
もちろん、
「せつび」も落とし込むのだ。
宿に着く頃には
時間と体力と意欲とが残っていなかったりするので、
写真を撮るだけで終わってしまうことも多いのだが。
(「ビジホ客室の「せつび」」おわり)