2017年05月18日

好きな事して食っていく?

好きな事を仕事にするのか。

今している仕事を好きになるのか。



ニワトリと卵の命題のような気もする。



本ブログでも何度かご紹介している
かさこ』氏は、
前者をアピールしている。


ワタクシは、
どっちかと言うと後者なのだ。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

少し、かさこ氏について書く。
詳しくは、彼のブログなりHPなりをご参照いただきたい。




彼は以前、『カメライター』を名乗っていた。

「カメラ + ライター」つまり、
写真も撮れるし文章も書ける。
1人2役、オトクなフリーランス、というのが
売りであったという。


そんな彼が、
自身の経験を元に「好きを仕事に」というアピールをして、
その考え方や方法論を学びたいという人達が出てきて、
ここ数年で「かさこ塾」なるセミナー業をするようになってきた。


彼、なんて気安く言及できるような立場のワタクシではないが、
敬意と親しみを込めて、
このまま続けることとする。





「好きを仕事に」

うん。良い響きだと思う。



「何夢見てんだ」
「仕事なんて、つらい苦しいものなんだよ」
「稼いでナンボだろうが」

いろいろ、批判も多いだろう。
実際、そういう反応も多いそうだ。


ただ、それに元気づけられる人達が多いからこそ、
「塾」業が栄えているに違いない。




彼は、ストレートだ。

歯に衣着せず、
何事もズバズバと表現する。

でも会ってみると、
すごく大人しそうな感じの人だ。



ワタクシとは、
相当違う世界の方であるように感じる。


考え方、
価値観、
性格、
経験、
成育環境、

……だいぶ異なる歩みをしてきたんじゃないかと思う。




すごく、苦手に感じる部分もある。


受け入れたくない部分もある。


とは言え、学びたい部分もあるし、
すごく親しみを感じる部分もある。
とても尊敬できる部分も多いのだ。





この「せつびのブログ」は、
元々は建築士試験に取り組むにあたって
周囲があまりにも意匠屋さんばっかりで
「せつび」は四面楚歌だったため、
何かアピールをしなくっちゃ
……そんな感じで始めたものだった。


でも、意匠屋さんたちとの勉強会についていけず、
建築士制度も激変し、
「お受験ブログ」である必要性は無くなった。


そして、えらく時間を要して自分自身が合格し……で
放置状態になってしまっていた。




数年間の放置の後、一念発起。

せめて週に1回は更新しよう
ということから再開し、
週2回更新へとステップアップしていった。




ところが、だ。


きっかけがあって、彼のブログを読み、
「セルフマガジン」なるものを送っていただき、
実際にお話を聴く機会もあった。
(彼が監督した映画も観に行った)

その中で彼(かさこ氏)は、
しきりに「毎日更新!」を説くではないか。



「好きな事なら、苦にならないだろ?」

「つべこべ言わずに、やれ!」

「そんな事もやらないで、どうする」


そういう厳しい言い方は、
決してしない。

けど、実質そういう趣旨で主張している。

面と向かっては言わない。

しかし彼のブログ記事上では、
バカ、アホ、死ね、地獄に落ちろなどの
煽り罵り言葉が満載だ。




優しくオブラートに包んで……などと言う配慮は
彼には無い。

むしろ、ズバリはっきりグサリと指摘するほうが
「愛」であると、彼は言う。

そうかも知れない。


何年も彼のブログを読んできて、
ブレない彼の姿勢、考え方を知るにつけ、
きっとそうなんだろうと思う。



それでも、
ワタクシはそのような用語は好きではない。
たぶん、彼のような「愛」は、
ワタクシには無いんだろう。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


さて、冒頭に書いた通り、
ワタクシは
「今している仕事を好きに」なったクチである。



ワタクシ最初の仕事は、
全く違う領域・職種であった。


諸事情あり、転職した。


転職先は、条件だけで選んだ。
給与、諸手当、社保、休暇、通勤時間。


正直言って、仕事の内容自体は何でも良かった。
入社するまで「設備設計」なるものの存在すら
知らなかった。
採る方も、よく採ったもんだ。
よほど人手不足だったんだろう。


たぶん、
今評価するなら
ただのブラック企業だったのではないか。


中小の設計事務所なんて、
そんなものだろう。
(そうじゃない事務所の皆さま、すみません)


でも、
日々覚えていく「せつび」が楽しかった。

図面を描くのも、
調査に行くのも、
積算するのも、
楽しかった。


単純に
「知らなかったことに出会い、
 知ることとなった」こと自体が、
楽しかった。


全くの畑違いの分野だったから、
日々その連続。
毎日が、楽しかった。
(いろいろ愚痴も吐いたけどさ)





いろいろ思う所もあって、
いろいろ機会もあって、
フリーになったので、
職場環境は変わったけれども、
仕事の内容自体については変わらず
「楽しい」。


そういう意味では
好きな事をして食っている、と言えようか。

「食っている」の定義をどの程度に置くのか、
という命題もあろうが、
ひとまず今のところ生活は成り立っている。
(これは決して、フラグじゃないんだ!)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

さて、どっちが良いんだろうか。


「好きな事を追求して、仕事にしていく」

のと、

「今やっている仕事を、好きになっていく」

のと。



きっと、
それぞれ性分というものがあるし、
得手不得手もあるし、
成り行きだってあるだろうし、
まあ、人それぞれなんだろう。



とにかく。

「好きを仕事に」するにせよ、
「仕事を好きに」なるにせよ、

日々の仕事は
楽しくやりたいものだ。


精神衛生上も、
そのほうがずっと良かろう。



「そんな事言ったって……」
「世の中そんなに甘くない」
「仕事とは、苦しむものなのだ」


いろいろ反論も、あるだろう。
それぞれのポリシーで考えれば良かろう。


苦しむのが好きな方は、
思う存分苦しみを愉しめば良い。
それも否定はしない。

ワタクシがそれを好きじゃないだけなんだ。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

こんな感じの話を、何かで読んだことがある。



crmcartctr7.JPG


昔、欧州のある街で、
レンガ積み職人が作業をしていた。



ある通行人が、
一人の職人に話しかけた。

「ご精が出ますね」


その職人は、答えた。

「ああ、日給1デナリウスさ」



通行人は、別の職人にも同様に語りかけた。

すると、しかめっ面で答えがあった。

「朝から晩まで、ひたすら積まされているんだ。
 いやになっちゃうよ」



3人目に職人にも語りかけてみた。
疲れた表情で答えがあった。

「やってみるかい? 疲れるよ」



4人目は笑顔で、

「面白いよ。やってみな」



5人目は得意げに、

「この国一番の大聖堂を建ててるんだ」



実際にやっていることは、
皆同じだ。

彼らは皆、
「わたくしの作品」などと言える立場ではない。
後世に名も残らない、
一番末端の作業員である。



それでも、だ。



違うのは、何だろう?


つまるところ、
本人の心持ち如何なのではなかろうか?



同じことでも、
辛かったり、
苦しかったり、
楽しかったり、
誇らしかったり、する。



あなたは、どうありたいのだろうか。

で、今後どうしていくのだろうか。
(「好きな事して食っていく?」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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