外気を取り入れるダクトがあります。
特に寒冷地では、
このダクトに電動ダンパー(モーターダンパー)を
取り付けるのが望ましいでしょう。
冬、寒い季節の夜間など、
空調機を止めてあって外気が要らない状況の時には、
このダンパーを閉めておきます。
外風に煽られて冷たい空気が入ってくると
建物内が余計に冷えてしまいますから。
この先、
空調機につながっている場合、
空調機コイル内の水や、
加湿器内の水が
凍ってしまうかも知れません。
朝、空調機を立ち上げる際、
まだ人々が出勤してくる前であれば、
外気取り入れは必要ありません。
そんな時には、このダンパーを閉じておきます。
まず、建物内の空気を循環させつつ暖めておいて、
人がやってくる頃になったら
ダンパーを開いて外気を取り入れ始める。
そんな「ウォーミングアップ制御」をすると
建物内の暖まり方も早まるし、
暖房エネルギーの節約にもなります。
省エネルギー手法の一つです。
手動でやるのは大変ですから、
自動で制御します。
暑い夏であれば、
夜間の涼しい空気で
室内の熱を冷ましておくために、
夜間に空調機を運転する、ということもやります。
(ナイトパージ)
この場合、内部の人間の呼吸に必要なだけの
外気量よりも多く取り込めるように、
外気取り入れダクトを太くしておいて、
電動ダンパーの開度調整により
普段の使用時は、半開に、
ナイトパージの際には、全開に、
なんていう制御に利用できます。
文章に書く時には
「電動ダンパー」とか
「モーターダンパー」とか表現しますが、
図面には「MD」と表現されます。
口で言う時には
「エムデー」
なんて呼ばれます。
「エムディー」と言わないのは
お約束。
MDも細かく分類すると
M1Dとか、MR2Dとか、ME1Dとか
いろいろ種類があって面白いんです。
公共建築設備工事標準図(機械設備工事編)平成28年版
P.58とか参照すると、いろいろ書いてあります。
(「冷たい外気が入ってこないように」おわり)