基礎は、既存のまま利用しまして。
でも、既存の機器やらダクトやら、
かなり狭苦しい機械室内での作業。
大変ですよね。
コイルにつながる冷温水管と加湿用の給水管は、
キリのいいところで切り離してあるので、
改めて伸ばして来なくてはなりません。
メンテナンス用のバルブを設けたり、
水抜き用のバルブと配管を設けたり、
温度制御をするための制御弁と周辺の装置を組んだり、
温度計、圧力計、流量計などを取り付けたり、
場合によってはエア抜き弁を追加したり。
配管類を吊る支持材も、
既存配管のものが使えれば使いますし、
ルートが変われば改めて支持先を確保します。
空調機廻りは、
結構手間がかかります。
それらの作業で汚れないように、
ビニールで覆って養生してあります。
調査するにしても、
設計するにしても、
施工するにしても、
新築よりも改修のほうがずっと時間がかかります。
大まかな感覚で言えば、
改修は新築のざっと3倍手間がかかるように思います。
新築なら、
ゼロから「どうする?」と考えれば良いところを、
改修の場合、
「今、どういう状況か」まず把握しなくてはならず、
(大抵、現況の正確な資料は無い)
いろいろ制約がある中で「どうする?」と考え、
でも、想定外の課題があちこちから生じてくる。
既存とのからみで、スペースの問題。
施設を使用しながらの工事だと、
施工の時間帯、曜日、騒音・振動・粉塵対策。
搬入搬出経路。
廃棄物対策。汚れモノ・臭いモノも出てくるし。
新築は新築で、
キレイにスッキリできるので、
その面白さがあります。
改修は改修で、
課題や制約が多いぶん、
うまく行った時の達成感が格別ですし、
次に生かせる点も多くあります。
建物は長寿命化しているので、
これからますます改修は増えます。
特に、設備リニューアルは
必要性が高いことでしょう。
これからもいろいろと、
興味深いお仕事が出来ることと思います。
(「空調機を入れ替えたので」おわり)