2017年02月03日

和風便器を据える時には、耐火措置にも気をつけて

和風便器って、
少なくなりましたね。



と言っても、
結構地域差があるようなのですが。


住宅の便器は、
昔は和風であったり、
両用便器っていうものであったりしたのですが、
近年はほぼ洋風便器オンリーですよね。


でも、パブリック建築のトイレになると
今でも「和風も欲しい」という要望が
出ることがあります。


曰く、

「肌を直接便器(便座ですが)につけるのは抵抗がある」

のだそうで。


だいぶ前だと

「和風のほうが慣れている。洋風は不慣れ」

なんていう意見も少なくなかったのですが、
高齢化も相まって、
足腰に負担がかかり、
痔にもよろしくない和風便器の需要は減る一方かと思います。


whudibnknsetkjuku.JPG

ところで、
洋風便器は床上に設置するので、
床スラブを貫通するのは配管のみです。

しかし、和風便器の場合には、
便器本体が床コンクリートを貫通し、
下階の天井内空間にまで達します。

もし下の階で火事にでもなると、
激しい熱に煽られて陶器が割れ、
床に大きな開口ができてしまい、
延焼してくる恐れがあります。

……ということで、
最下階ではない部分に和風便器を据える場合には
耐火カバーで便器下部を覆ってやる必要があります。
そうしないと、床スラブでの防火区画が欠損してしまうのです。



和風便器を、下の階(も便所ですが)から見上げると、
耐火カバーを見つけることができます。

whudibnkntikcvr.JPG

橙の矢印の先が、ソレなんですが、
わかりますかね。

もちろん、
陶器を据えた後の隙間は
モルタルなどでシッカリと埋めておきます。


工事の場で、
「うっかり、忘れてた」なんていうことになると、
その部分は斫ってやり直さなくてはなりません。

積算の際にも、
忘れずにいれておきましょう。
(「和風便器を据える時には、耐火措置にも気をつけて」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック