手帳から「鬼十則」を削除する、という報道がありました。
鬼十則の他に、裏十則なるもの(パロディ?)もあるようで。
(それぞれ、詳細は検索下さいませ)
どちらも、ある意味真理なんだと思いますよ。
と同時に「真理の全て」でも無い、と。
『仕事』なんだから、厳しい側面があるのは仕方がない。
それでもってお金をいただこうってんだから。
スポーツの事例を出すまでもなく、
厳しい訓練を経なければ身につかない事だって絶対にある。
面白おかしい、楽しいだけで
何も苦しくない、辛くない、
そんなヌルい環境では
人は育たないぞ!
そういう考えは間違っちゃいないと思うんです。
一方で、『たかが仕事』なんだから、
命まで投げ出す必要は無いじゃないか。
職場で追い込まれて、鬱状態に陥ってしまうと、
もはや死以外の選択肢が無いように信じてしまう。
「死ぬくないなら、仕事を辞めればいい」
「逃げることだって、立派な選択だ」
「部下を追い込む上司なんて、最低だ」
「社員を使い捨てにするような会社は滅びてしまえ」
こんな反応も、
やっぱり間違いじゃないと思います。
じゃあ、どっちなんだよ。
どっちかに決めなきゃならないものなんでしょうか。
どっちかじゃなきゃ、ダメなんでしょうか。
どっちの意識も持ちつつ、
本人の肉体的精神的体力に応じて、
成長するために適度な強度で負荷をかけるのが
良いのではないかと思うのです。
ただの根性論だけでは、潰れてしまう人も出る。
ただのお花畑論だけでは、腐ってしまう人も出る。
昔から「アメとムチ」と言うように、
両方必要な筈なんです。
飴と鞭。
どのくらいのバランスで、
どのタイミングで、
どれくらいの強度で、
それぞれを与えたら良いか。
人それぞれ、能力も個性も力も違うから、
そこを見分けて適切に指導できる人が、
立派なコーチであり
上司であるんでしょう。
……ワタクシには、そんな能力は無いなぁ。
(「鬼十則か、裏十則か。」おわり)
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