新築された後も
いろいろと都合があって改修する。
部屋の使い方が変わると、
従来のままの換気設備では足りなくなって
追加する必要が出てくる場合がある。
換気するということは、
外気の入口と、
排気の出口が必要になる。
元々の換気口を利用できればそれで良いが、
そうでなければ、
外壁面に新たに換気用の開口を設けなくてはならないのだ。
通りがかりのビル。
最上階には、
下の階の窓に合わせて
ガラリが配置してある。
内側は、空調機械室か、換気機械室か、
とにかく外気を取り入れたり
屋内空気を排出したりするための機器類が入る部屋があり、
このガラリを通して空気を出し入れしている。
どれが外気取入ガラリなのか、
どれが排気ガラリなのか、
この外観だけではわからないけど。
最上階の1つ下の階。
窓上に、いくつか金物が埋め込まれている。
左側のは、通気金物。
排水管内の空気の流通を確保するために、
外気に開放している部分である。
真ん中へんの小さい2個は、
よくわかんない。
通気金物のような気もするが。
それとは別に、窓ガラスを1面つぶして
パネルをつけて、
そこに換気フードを並べている。
個別の排気を取らなきゃならないものが
新設されたのであろう。
こんなに近接設置しているので、
給気と排気とをごちゃまぜに並べているとは
思い難い。
7本の排気って、一体何?
7席の一人焼肉屋でも出来たか?
まあ、そんなことはあるまいが。
画像の一番下の階。
右側にはガラリがある。
最上階とは別に、中間階のこの辺りにも
機械室があるんじゃないか。
左側の窓は、上部だけパネルにして、
ウェザーカバーが取り付けられている。
この向こうは、たぶん普通の壁換気扇。
ミニキッチンでも置いたのだろうか。
ともかくも、
建物を観察していると、
何かと推測(妄想?)できることがあって、
面白いのだ。
デザインとか、
構造とか、
そういう部分も大切な要素なのだが、
「せつび」もまた、
建物を利用する人間にとっては
欠かせない要素である。
だから、このような観察(妄想)も決して
無駄なことではないのだ。ないに決まっているのだ。
と、断言してみる。
屋上の、キュービクル(かな?)の側面に、
ちゃんと手すりが設けてあるあたり、
いいね! と思う。
もうちょっと奥に据えれば、
そもそも手すりは不要だし、
下からも見えないんだけれども、
屋上には屋上の
やんごとなき都合があったのであろう。
(「後から換気を設けるには」おわり)
いつも、「こんなヘンな事になってるけど、これには何か理由があるはず」
と、やんごとなき都合で変更させられる事が多い設備は、一度はやさしく
思います。理由が無いと分かったとたん毒づきはじめますけど。笑
観察、妄想、無駄なことである訳がありません。
そういう所に興味関心を抱ける人じゃないと
設備の世界で続けられないのかもしれません。
理由がないと分かったとたん毒づきはじめ……
その気持ちがわかりすぎて、笑えます。
意味の無い所に、敢えて意味を見出そうとする。
人には見えないものが見える。
アブナイ業種なのかも。