地下オイルタンクを設けることも多いでしょう。
タンク自体は地下に設けるのですが、
地上に見えてくる部分もあります。
まず、タンクに油を入れるための『注油口』。
これが無いなら、
給油のためにいちいちマンホールを開けなくては
なりません。
勝手に開け閉めされないように、
『鍵付き』とします。
本来は『鍵』じゃなくて『錠』なんでしょうけど、
なぜか『鍵』と書きます。
それから、タンク内の油量の増減に合わせて
空気が出入りするための『通気口』。
これが無いと、空気が邪魔をして
油が入っていかない & 取り出せない
のです。
地面から4m以上立ち上げること、
建物の開口部から1m以上離すこと、と
なっていますので、
ちょっとだけ注意が必要。
この写真、
敷地境界に建てた塀からまっすぐ上に伸ばしているけど、
隣地に建物が建ったら、
その開口部から1m離せるのかな?
ちょっと疑問かも。
その時はその時で、
ガソリンスタンドみたいに
ちょっと内側に振る必要が出てくるのでしょう。
地下に埋まっているタンクですから、
今、どのくらいの油が溜まっているのか、
そのままではわかりません。
それで、『油量指示計』を取り付けます。
メーターで残油量を見るだけではなく、
減油警報、満油警報を出したり、
油が少ない時にはオイルポンプが起動しないような
制御を設けたりします。
この写真にはありませんが、
油量指示計の脇に、
タンクローリーのための『ローリーアース』を
設けることもあります。
帯電していて、
引火したら怖いですからね。
そして、危険物表示看板。
赤と白と黒文字と。
3枚1セットの看板です。
目立つので、
(だって、危険物があるよ、って目立たせるための看板だもの)
意匠屋さんからは忌避されることも多いような。
危険物の種類、品名、貯蔵最大数量、取扱最大数量、取扱責任者を
記入するのですが、だんだん文字が薄れて見えなくなっている所も多数。
すんごく昔の担当者名が書かれたままになっているところも。
鉄製だと、写真のように縁からだんだん錆びていきますから、
最近では樹脂製のものをつける例も増えている気がします。
樹脂製は鉄製より値段が高いので、
「少しでも安く」作りたい場合には、
将来的な錆びなど気にせずに鉄製としてしまうことでしょう。
そして、最後に『消火器』。
(「よく、消化器、って書かれている図面その他があります。
ワープロ以来の、よくある誤変換ですね)
危険物の貯蔵場所には、
その量に応じて(厳密には、危険物の指定数量に対する倍率に応じて)
相応の消火器を置かなくてはなりません。
消火器が10型だったり、20型だったり、
ボックスがあったり、無かったり、
ボックスの材質が鉄だったりステンレスだったり、
床(地面)置きだったり、壁付だったり、
いろいろです。
それぞれ事前に、
所轄消防署の危険物担当部署に確認を取っておくと
間違いありません。
地下オイルタンクに必要な上記の『5点セット』。
道行く際には、探してみて下さいね。
必ずしも5点すべてが同じ位置にまとまっているわけではありませんから、
それなりの観察眼を要するかも知れません。
(「地下オイルタンク関連の5点セット」おわり)