全体を暖めるのは大変です。
それで、特に人が作業する部分に絞って、
スポット的に暖房することも
少なからずあります。
ある工場で見たのは、
ユニットヒーター。
円筒形外周の部分から空気を吸い込み、
内部のコイル(蒸気や温水を流す)で暖めてから
下方に吹き出します。
ベーンの角度を調整することで、
吹き降ろし風の向きを変えることができます。
写真のものは、ほぼ真下に風が行くように調整されていますから、
出入り口の上部に取り付けられて「エアーカーテン」のような
使い方をされているものと思われます。
この建物、
あんまり断熱気密性が高いようには見えませんから、
スポット的に、運転している時間だけ暖めるだけになります。
「省エネ」という観点からすると、
建物本体を、まず冷えにくくする(断熱気密をしっかりやる)のが良いのですが、
古い工場で、
稼働中だから閉鎖できないし、
建て替えコストも捻出できないし……
という場合には、
「仕方ない」と言うしか、ないんでしょう。
そんな建物が、
全国にはたくさんあるようです。
(「工場の暖房機、ユニットヒーター」おわり)