特に、グレードが高いわけじゃない建物で換気をする場合には、
「換気フード」が使用されることが多いことでしょう。
中小規模の事務所ビルとか、
高級以外のマンションとか、
学校とか。
でも、「換気フード」以外の給排気口を設けている建物だって、
少なくありません。
外壁のある場所で、
給排気をまとめて出し入れする場合には、
「ガラリ」を設けます。
青矢印の部分が、ガラリです。
(矢印のついていないガラリもあります)
大きめのガラリがいくつかまとまってついていると、
その内部には、
空調機械室や換気機械室があるんだろうと
想像できますね。
当たっているかどうかは、ともかくとして。
まとまった機械室を取る用途ではないけれども、
「換気フード」よりは工夫したい、
なんていう場合には、
建具に合せた小さめのガラリを設けることも
できます。
換気フードよりはコストがかかりますが、
フードをズラッと並べるよりは、
すっきりした感じに見えるかも知れません。
(好みの問題とも言えますが)
この小さいガラリ、
別に使わなくても良いんです。
でも、このようにすべての建具に合せて
設けておけば、
テナントが入れ替わって、
換気方式が変わる場合なんかにも
対応可能です。
ちょっと換気を多めに取りたいんだ、という需要にも、
応えることができます。
建物のウチとソト、
空気を流通させる接点は、
「換気フード」だけではないのです。
細胞膜に埋め込まれたイオンチャンネルとしての
膜タンパク質のような、高機能な換気口があると、
建物ももっと高度化・高機能化するんでしょうが……。
現状では、工学がそこまで追いついていませんね。
(「外界との接点は、換気フードだけではないのだ」おわり)