気にして見たことは
ありますか?
新築の建物だとあんまり見られないのですが、
古い建物の場合には、改修時の後付給水管が
目に留まる場合もありましょう。
給水管の中には、水は通っています。
ある程度暖かい季節であれば、
中を通る水は気温よりも冷たいもの。
そんなときは、
盛夏、冷たい麦茶の入ったガラスコップ表面に水滴がつくように、
給水管の表面には結露水がつきます。
そこから水が垂れて床が濡れるし、
湿気が常にあると金属が錆びるし、
カビも生えるし、
結露をさせておいて良いことは何もないので、
給水管には保温材を取り付けるのが一般的。
目的としては『防露材』なのですが、
いちいち呼び方を変えるのが面倒くさいので
『防露材』も『保冷材』もまとめて
『保温材』と呼ぶことが多いように思います。
断熱材としては、グラスウールなどの繊維系のほか、
ウレタンフォームとかポリスチレンフォームとか
発泡系のものがよく使われます。
直線部とか
曲がり(エルボ、と呼ぶ)とか
分岐(チーズ、と呼ぶ)とか、
それぞれの形に応じた成形品をはめ込んで、
テープで止める、という感じ。
適応する配管のサイズが
記してあります。
3/4というのは、単位「インチ」です。
「ミリ」で言うなら「20mm」
この写真の場所では、
小便器直近には保温材を巻いていません。
だから、この部分は、結露しちゃいます。
何を巻くか、
どこまで巻くか、
何色にするか、
設計者や施工者の考え方(あるいは考え無しの度合い)や
好みが端的に出るところかも知れません。
(「給水管の保温カバーを見たことがあるか」おわり)
【関連する記事】