2016年06月07日

電柱を支える弓支線

電柱って、そこかしこにあります。
そして、倒れたという話はそんなに聞きません。
倒れにくいように作ってあるから。


人が歩くところ、車が走るところ、
たいてい電柱だらけです。

あんなものが、バタバタ倒れてきたら怖いことです。

でも、電柱が倒れたなんて言う話は
そんなに頻繁に耳にしません。

大地震で倒れた、
台風による強風で倒れた、
大型車両が激突して倒れた……

ごくたまに、そんな報道があるくらい。


そうそう倒れないということは、
倒れにくい仕組みが用意されている、
ということでもあります。


あれって、ただ棒が地面に突き刺さっているわけでは
ありません。

埋まっている部分には、
根枷(ねかせ)が取り付けられ、
引き抜き力に抵抗するようになっているのです。


それとともに、電柱にかかる力に対抗する措置として
『支線』を取り付けます。
文字通り『支えるための線』です。

電柱から斜めにひっぱって地面に取り付けられている、
下のほうにはトラ柄のプラスチックガードが取り付けられている、
アレです。


でも、斜めに張り出す支線は、結構邪魔なもの。

dnchuwsser.JPG
この電柱、手前側と奥側、そして右側に電線が張られています。
(左側は、引込線)
手前側と奥側とは、それぞれから張力を受けるので
釣り合って大丈夫なのですが、
右側に伸びる電線から常に右に引っ張られるので
放っておくと電柱がだんだん右に傾いてしまうはず。

それを防ぐため、支線で左側に引っ張って支えています。

でも、歩道に斜めに支線が出ると邪魔。

アーム(赤矢印)を介して支線(青矢印:ちょっと見づらい)を設置することで、
支線まわりの空間を有効に利用することが(この場合には歩道として)
できるようになります。

これが、『弓支線』。


身近に見つけることはできますか?
(「電柱を支える弓支線」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 電気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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