2016年06月01日

エントランスホールにも設備があるのです

人が集まる施設の入口付近には、
広くて天井の高い
『エントランスホール』を設けます。

施設に対する第一印象を形作るものですから、
外観のデザインとともに、
施設に対する印象を左右する
大切な要素の一つであると言えましょう。

空間の広さ、
天井の形状と高さ、
吹き抜け周囲の形状、
床・壁・天井の仕上げ、
などの意匠設計の仕掛けとともに、

照明器具の種類、
明るさ、
光の色、
効果照明の活用など、
電気設備設計の果たす役割も
大きなものです。

そして、一般的には気づかれることがありませんが、
冷暖房や換気といった機械設備設計もまた、
無視できないものです。

せっかくの気持ちの良い大空間に入ったのに、
夏はすごく暑く、
冬はすごく寒く、
空気が淀んでいて、
トイレのニオイもほのかに漂い……

そんな事にならないように、
ちゃんと機能を果たすように、
設計されているものなのです。

entrnchl1.JPG
アーチ型の天井にした例。

entrnchl2.JPG
周囲には回廊を設けてあります。
この面に、この形式の吹出口を設けている例は、
初めて見ました。

このほか、

・消火や火災報知などの防災設備
・誘導灯など、避難のための設備
・放送設備

なども必ず設けられています。

必要な設備が、
機能をしっかり果たすことが出来るように設置され、
必要以上に自己主張せず(目立たず)、
空間のデザインに上手に溶け込み、
かと言って、無理に隠されているわけでもない。

そんな施設に入ると、
うれしいものです。


設備設計に携わる人たちと集まる時、
みんな何の気なしに天井を見上げ、
どんな吹出口がついているとか、
配置が良いとか悪いとか、
自然と話題になっていることがあります。

それが習性の一つなんでしょう、きっと。
(「エントランスホールにも設備があるのです」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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