保温材で覆う必要のあるものが
あります。
給水管など、冷たいモノが流れる配管は、
表面結露を生じさせないようにするため、
保温材で覆います。
これは、正確には「保温」ではなくて「防露」。
冷水管など、冷たい温度そのものに意味がある配管は、
表面結露を防ぐのはもちろんですが、
必要とされている「冷たさ」を逃さないために
保温材で覆うわけです。
これは「保冷」です。
給湯管や温水管や蒸気管など、
内部流体の熱に価値がある場合には
文字通り「保温」としての意味で保温材を巻きます。
冷却水管など、内部流体の温度をむしろ下げたい場合には、
保温材を巻かずに露出しておきます。
通気管やガス管など、温度による影響が無いものも
保温しません。
寒冷地の通気管の場合には、外壁に開放された通気口から
管内部に冷たい外気が入ってくることで、
管外面に結露を生じる危険性がありますので、
外壁から1m迄とか1.5m迄とか2m迄とか、
地域の実情に応じて一部防露を施したりします。
ダクトの場合も同様。
内部に冷たい空気が流れる部分と、
内部に温めた空気を流す部分は、
保温材で覆います。
保温について、設計図では
・材質
・厚み
・外装材
を指定します。
画像のダクトの場合、
グラスウール保温材(密度40kg/m3)の厚みが20mmで、
保温外装にアルミガラスクロスを使用しています。
製品にプリントされているので、
後からでも確認し易いですね。
天井を貼って見えなくなってしまうような場合には、
施工写真をしっかり撮っておいて、
後からでも確認できるようにしておきます。
天井を貼る前に、監理者がチェックするのが良いのですけど。
(「保温材の材質と厚さの確認」おわり)