和風大便器自体、あまり新設されなくなりましたけど。
たまに、こういうのを見かけることもあります。
1枚目と2枚目、何が違うかわかりますか?
よく見ると、フラッシュバルブの形が違うのに気づきませんか?
1枚目は、一般的なフラッシュバルブ。
勢い良く水が出るのですが、そのためにある程度の水圧が必要です。
推奨されているのは、水頭圧で7m。重量単位で0.7kgf/cm2、
SI単位で70kPa(0.07MPa)の水圧です。
でも、高架水槽方式の建物の上層階とか、給水ポンプの能力が不足気味とか、
給水圧がこれに満たないけれどもフラッシュバルブを使いたい
……そういう時に、2枚目のような「低圧フラッシュバルブ」を使うことができます。
ただし、この場合でも0.04MPaが限界値。これよりも低い水圧の場合には、
ロータンク(またはハイタンク)式にするか、補助加圧ポンプを使用するかしなくてはなりません。
まあ今どき、新築でこういうものを使うことは無いでしょう。
改修計画なんかで現地調査に訪れると、既存の古い建物内で見かけることがあるくらいでしょう。
これが使ってあるってことは、この部分は水圧が低いわけです。
既存の図面が残っていないような場合でも、現在どのようなシステムなのか、どのように改修したらよいか、判断する際の材料の一つになります。
(「低圧フラッシュバルブ」おわり)
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