2015年04月25日

地下の排水は排水槽に溜めてポンプアップ

地下階の排水は、下水本管よりも低い位置にあるので、
そのまま自然勾配で排出することができません。

最下階ピット部分躯体に水槽を設けて一時的に溜め、
ある程度溜まったらポンプで汲み上げて地上の桝につなぎ、
以降は自然流下で下水本管に流入させる……そのようにします。

水槽の中に入ってみましょう。
排水槽の中.JPG
水槽の底面には、勾配がつけてあります。
そして、最低部を更に掘り下げて、その部分に水中ポンプを設置します。

青いものは「フロート(浮き)」です。
水槽内に排水が溜まり水量が増えてくると、低い位置のフロートから順番に浮かび上がります。浮かんだ時に、付け根の部分で検知して、水槽内の排水の溜まり具合がわかる仕組みです。

この水槽には、たとい1台が故障しても排水ができるように、2台のポンプが入れてあります。


ポンプ停止、ポンプ起動、満水警報

もう1つフロートを増やして、流入量が多くて水位がどんどん上がっていくような状態の時にポンプが2台同時に運転するような設定を追加しても良いでしょう。


水槽の上部は、このようになっています。
排水槽の上部.JPG
ポンプアップされる配管が2本。床から生えています。
下から、フレキシブルジョイントと圧力計が付けられています。
一部写っているのがチャッキバルブ。更にその上にはゲートバルブも取り付けられています。
ここで使っているチャッキバルブ(逆流防止弁)は、『ボールチャッキ』というヤツです。
流路が大きく取れるので、詰まりにくい、とされています。
形状その他はググって下さいませ。

水槽に入るためのマンホールもあります。
マンホールを開けると、ちゃんとタラップがつけてあります。
無いと困るんですよ。出入りする時に。

排水槽の容量やポンプの排出量は、流入排水量の想定値などから算出します。

地下の床のそのまた下に、こんな水槽があるんです。
機会があれば、入って、若しくは、せめて覗いてみて下さい。
ちょっと(だいぶ?)臭いますけど。

一番見易いのは、まだ排水が入ってきていない、新設時です。当たり前か。
(「地下の排水は排水槽に溜めてポンプアップ」おわり)
posted by けろ at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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